テリロジーHD---25年3月期は2ケタ増収、全ての部門で売上高が増加
*18:41JST テリロジーHD---25年3月期は2ケタ増収、全ての部門で売上高が増加
テリロジーホールディングス<5133>は15日、2025年3月期連結決算を発表した。売上高は前期比25.8%増の86.53億円、営業利益は同0.3%増の2.73億円、経常利益は同17.6%減の3.27億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同6.7%減の1.76億円となった。
受注高は前期比34.2%増の100.21億円、受注残高は同56.1%増の38.07億円と増加している。
ネットワーク部門の売上高は前期比6.2%増の16.57億円となった。同社グループが得意とするIPアドレス管理サーバ製品は、国内製造業や情報サービス業向けDNS/DHCP案件の大型受注を獲得したほか、既存顧客のリプレイス案件や追加導入案件、バージョンアップ作業等の受注に繋がった。
また、国内では大規模なDDoSサイバー攻撃に対する警戒感が高まり、DDoS対策を見直す企業が急増したことからRadware社DDoS対策製品とWAF製品の拡販に注力し、ウェビナーや展示会にて情報発信を行ったことでDDoS攻撃対策ソリューションの引き合いは増加した。
その他、安心・安全なネットワーク環境の構築に向けたクラウド型無線LANシステムは、オフィスフロアや倉庫、新規拠点開設に伴う追加案件のほか、不具合時のサポートまでを提供することで、長年利用されたアクセスポイントのリプレイス案件が増加する等、受注活動は堅調に推移した。
セキュリティ部門の売上高は同12.3%増の33.75億円となった。同社グループが推進するOTセキュリティビジネスは堅調に推移し、製造業を中心に対策の導入が進み、電力会社をはじめとした社会インフラ事業者では横展開が広がったことで受注に繋がった。
また、同社グループ独自のセキュリティサービスは、安全保障におけるサイバー及び認知戦の重要性が一層高まるなか、同部門が提供するサービスに対する官公庁からの需要は引き続き堅調となり、当該サービスは順調に推移した。
その他、既存のシステムやセキュリティ対策ツール、ログ管理・分析クラウドセキュリティサービスの引き合いが増加し、インターネット証券会社、暗号通貨取引所、情報サービス業等からの受注を獲得している。
ソリューションサービス部門の売上高は同56.4%増の36.20億円となった。多言語リアルタイム映像通訳サービスは、百貨店、小売店、宿泊施設を中心に受注活動は堅調に推移した。
ビジュアルコミュニケーション事業は、業務における必要不可欠な手段として安定的に推移したほか、中小企業のネットワークセキュリティを統合的に提供する「Zero-Con SASE」も、堅調に伸長している。なお、独自開発のRPAツールは、業界、業種、規模を問わず利用が拡大したほか、展示会等の積極的なマーケティング活動を実施し、案件数も堅調に推移した。
その他、訪日インバウンドメディアを活用したプロモーション事業を行うIGLOOO(イグルー)社は、官公庁や自治体のほか、民間企業からも誘客するPR需要は増加し、受注は拡大した。
情報システム業務支援及びシステム開発のクレシード社は、サーバのリプレイス、ネットワークの追加等の案件が増加し、システム開発案件も堅調に推移した。
音声を中心に企業向けコンタクトセンターソリューションを提供するログイット社は、既存顧客向け保守ビジネスは堅調に推移し、新たに金融コンプライアンス向け通話録音ソリューションの受注、導入に向けたプロジェクトは順調に進んだほか、クラウドコンタクトセンターソリューションの案件数は増加基調にあり、感情解析ソリューションは、コンタクセンター向けのみならず、新たにHR向けに、エンゲージメント向上の具体的な活用の推進、提案に努めた。
2026年3月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比12.1%増の97.00億円、営業利益が同64.7%増の4.50億円、経常利益が同37.5%増の4.50億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同59.1%増の2.80億円を見込んでいる。
<ST>