ADワークスグループ Research Memo(7):第2次中期計画では毎期10%以上のEPS成長を目指す(1)
*15:07JST ADワークスグループ Research Memo(7):第2次中期計画では毎期10%以上のEPS成長を目指す(1)
■ADワークスグループ<2982>の中期経営計画と長期経営方針
1. 第2次中期経営計画
(1) 経営数値目標
2024年12月期よりスタートした第2次中期経営計画(2024年12月期~2026年12月期)では、事業成長を軌道に乗せると同時に持続可能な社会への貢献を行う“Sustainable Business, Sustainable Growth”をテーマに掲げ、「人材生産性の向上」と「財務健全性の維持」に取り組みながら、EPSで毎期10%以上の成長を目指す。最終年度となる2026年12月期の経営数値目標としては、「税金等調整前当期純利益30億円、株主資本200億円」を掲げ、EPSは41.76円となる見通しだ。初年度となる2024年12月期は既述のとおり、順調な滑り出しを見せている。
人材生産性については、従業員1人当たり売上総利益で2023年12月期の31百万円から2026年12月期に35百万円まで引き上げる。引き続き単価の高い大型物件の取り扱いを増やすこと、商品企画力を生かして付加価値の高い物件を販売していくことで同目標を達成することは可能と弊社では見ている。販管費については間接部門の業務効率向上により固定費を抑制していくが、1人当たり売上総利益が拡大すれば、それ以上の成長率で税金等調整前当期純利益が拡大する。なお、従業員数については前期末の232名から若干増ペースが続く計画だ(2024年6月末は233名)。
財務健全性の維持については、今後3年間の市況動向が不透明なため、事業環境の変化への耐久力に留意し、金融機関からの借入れなどをコントロールしながら、自己資本比率で30%程度の水準を維持する方針だ。このため、2026年12月期末の収益不動産残高も500億円と2023年12月期末の447億円から12%程度の増加に留めることを想定している。
なお、「プライム市場」の上場維持基準については、流通時価総額100億円の基準をまだクリアしていない(2023年12月末時点で約98億円)。最終的な判定期間は2025年10月~12月の平均株価で算出されるため、それまでに業績成長とROICの向上に取り組むことで企業価値を高め、上場基準をクリアする考えだ。株価が250円を上回れば基準をクリアすると思われるが、同社としては余裕をもって300円程度の水準まで引き上げることを目指している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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