NYの視点:米3月消費者信頼感指数は4年ぶり低水準、リセッションリスク上昇
*07:41JST NYの視点:米3月消費者信頼感指数は4年ぶり低水準、リセッションリスク上昇
米コンファレンスボードが発表した3月消費者信頼感指数は92.9と、2月100.1から予想以上に低下し21年1月来で最低となった。11月の大統領選挙時から4カ月連続で低下した。
現況は134.5と、9月来で最低。6か月先の期待は65.2と、4カ月連続の低下で2013年3月以降ほぼ12年ぶりの低水準に落ちこんだ。トランプ政権の関税策の不透明感から、経済の見通し、物価高を巡る懸念が指数を押し下げた。
一方で、インフレ期待は2年ぶりの高水準に達した。将来の金融状況を巡る期待は2022年7月来で最低となった。
●米3月消費者信頼感指数:92.9
現況:134.5(138.1)
期待65.2(74.8)
エコノミストは、景気後退入りの可能性を判断するうえで、同指数を重要視している。過去3カ月で20ポイント以上低下するとリスク上昇を判断する。現状では3カ月間で17ポイント、4カ月で19.9ポイントの低下と景気後退入りの範疇にある、今後、一段と低下した場合、景気後退入りがより確実になる。
米3月フィラデルフィア連銀非製造業活動は-32.5と、米3月フィラデルフィア連銀非製造業活動は-32.5となった。2月-13.1から一段と悪化し5カ月連続のマイナス。パンデミックによる景気封鎖された直後の20年5月来で最低となるなど、消費の鈍化を示す新たな材料となった。同指数の新規受注は-19.5と、-1.3から大幅に悪化。材料費は36と、23.4から上昇。販売価格は8.4と、2月-1.1からプラスに転じた。フルタイムの雇用は-7.5と、2.5からマイナスに落ち込んだ。6か月活動も―24.0と、-1.1から大幅に悪化した。
ソフトデータは後ずれデータとなるため、調査時、関税などを巡る不透明感がピーク時であった可能性もあり、現実に小売り売上などのハードデータに反映するかどうかを今後判断していくことになる。現状のところ、堅調な推移となっている。今後の関税の展開が景気に大きく影響してくる。
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