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市況・概要 2025/04/08 08:37 一覧へ

日米二国間協議への期待から買い戻しに向かわせる

*08:37JST 日米二国間協議への期待から買い戻しに向かわせる  8日の日本株市場は、引き続き波乱含みの相場展開のなかであるが、自律反発狙いの買いが優勢になりそうだ。7日の米国市場は、NYダウが349ドル安、ナスダックは15ポイント高だった。米中貿易摩擦の深刻化を警戒した売りが先行して始まった。その後、トランプ米大統領が中国を除く全ての国・地域に対する関税を90日停止することを検討していると報じられ、一時急伸する場面もあった。ただし、米政府が報道を否定したことで再び下落するなど、関税を巡る報道に荒い値動きとなった。シカゴ日経225先物は大阪比1265円高の32225円。円相場は1ドル=147円90銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする形から、買い先行で始まることになりそうだ。日経225先物のナイトセッションにおいても米国市場の乱高下の影響を受けており、30790円まで売られた後に、一時33430円まで急伸する場面もみられ、32510円で終えていた。ナイトセッションにおいてもボラティリティの大きい相場展開であり、関税を巡る報道には引き続き敏感に反応しやすいだろう。

 また、トランプ大統領は、中国が米国からの全ての輸入品に34%の追加関税をかける報復関税を撤回しない場合、さらに50%の追加関税を課すと明らかにした。一方で、石破首相は昨夜、トランプ大統領と電話会議を行い、今後は二国間で協議を行うこととなった。ベッセント米財務長官は、米国と関税交渉を求める約70カ国・地域の中で、日本は優先的なステータスを得る可能性が高いと述べたようであり、協議の進展期待が高まりやすいだろう。

 そのため、楽観視はできないものの、足もとの急落に対する売り方の買い戻しの動きが強まる可能性がありそうだ。米国ではエヌビディアなど半導体株の一角が買われており、SOX指数は2.7%高だった。大きく売り込まれていた指数インパクトの大きい値がさハイテク株が指数を牽引する可能性も期待されやすいだろう。昨日の日経平均株価はボリンジャーバンドの-3σ(32080円)を大きく割り込んでいるが、同水準の突破から-2σ(33616円)を上回ってくるようだと、中小型株へのリバウンド期待へも波及しそうだ。

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