為替市場の動向を受けた短期的な売買に振らされやすい
*08:40JST 為替市場の動向を受けた短期的な売買に振らされやすい
23日の日本株市場は、重要イベントを前にこう着感が強まりそうだ。ただし、イベント通過後を睨んだ、押し目待ち狙いの買い意欲は強そうだ。22日の米国市場は、NYダウが177ドル安、ナスダックは299ポイント安だった。週次失業保険申請件数でサプライズなく、労働市場の急速な悪化への警戒感が後退し買われる場面もみられた。ただし、米中古住宅販売件数が予想を上回ったことで米長期金利上昇し、ハイテク中心に売りに転じた。その後も、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長講演を控え、持ち高調整の動きが優勢だった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比180円安の38050円。円相場は1ドル146円20銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや売り優勢で始まりそうだ。米国ではパウエルFRB議長の講演を前に、持ち高調整の動きとなった。ただし、9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げが確実視されており、下値の堅さは意識されていた。日経225先物はナイトセッションで一時38650円まで買われ、同水準に位置する75日線を捉えた後に軟化し、一時節目の38000円を下回る場面もみられたが、終値では38000円をキープしている。
東京市場においてもパウエルFRB議長の講演待ちの流れから積極的な売買は手控えられやすい。また、国内では日本銀行の植田総裁が、衆参両院の閉会中審査で発言する。午前は衆院財務金融委員会、午後は参院財政金融委員会において答弁が行われることから、発言内容を受けた為替市場の動向を意識した相場展開になりそうだ。
出来高の膨らみにくい需給のなか、為替市場の動向を受けた短期的な売買に振らされやすいだろう。ただし、日銀総裁は利上げを進めて行く姿勢を示すとみられているが、8月の急落の一因となったとされるタカ派的な発言のトーンは下げてくる可能性がある。円相場は1ドル=146円台とやや円安に振れていることもあり、リバランスの動きが入りやすいだろう。
物色としてはインデックスに絡んだ商いが中心になりそうだが、円高一服となれば輸出関連を買い戻す動きが入りやすいと考えられる。また、来週にはエヌビディアの決算発表が予定されていることもあり、半導体株の押し目買い意欲も強そうだ。
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