NCD Research Memo(9):株主還元は累進配当・配当性向50%以上、株主優待制度も拡充
*16:09JST NCD Research Memo(9):株主還元は累進配当・配当性向50%以上、株主優待制度も拡充
■成長戦略
2. 株主還元策
NCD<4783>は株主還元について、前中期経営計画「Vision2026」のスタートに伴って2024年3月期より連結配当性向の目安を30%以上に設定し、さらに2026年3月期より配当性向の目安を50%以上に引き上げた。この方針に基づいて2026年3月期の配当は前期比50.0円増配の120.0円(中間期末60.0円、期末60.0円)とした。配当性向は52.7%である。新中期経営計画「Vision2029」では、原則として減配せず配当の維持もしくは増配を行う累進配当を採用し、連結配当性向50%を目安に安定的かつ継続的な配当を行うとした。これにより2027年3月期の配当は前期と同額の120.0円(中間期末60.0円、期末60.0円)を予定している。配当性向は52.6%である。株主優待制度については基準日2026年9月30日から対象となる保有株式数基準と優待内容を拡充し、毎年9月30日現在の100株(1単元)以上保有株主を対象として、保有株式数及び継続保有期間に応じて優待品(クオカード)を贈呈する。また2026年2月13日付で自己株式500,000株を消却し、2026年2月9日~2026年4月30日に自己株式160,000株を取得した。自己株式取得も機動的に実施する方針であり、今後も業績拡大に伴ってさらなる株主還元の充実が期待できると弊社では考えている。
サステナビリティ経営を推進
3. サステナビリティ経営
サステナビリティ経営については2021年10月にサステナビリティ推進委員会を設置し、2023年8月には同社グループサステナブル調達ガイドラインを制定した。2024年8月にはパートナーシップ構築宣言を公表、同年11月に同社初となるNCDグループ統合報告書「Integrated Report 2024」を発行。2025年6月には有価証券報告書においてTCFD提言に基づく情報開示を開始し、同年9月にCDP(企業や自治体の環境情報を開示・評価する国際的な環境非営利団体)調査における「気候変動質問書」に初回答し、同年12月に8段階の評価のうち4番目となる「B-」スコアの認定を獲得した。
人材戦略としては、基本コンセプトに「自律的なキャリア形成と対話を通じた組織風土の変革」を掲げ、健康経営、明るい職場づくり、働き方改革、キャリア支援、社内ベンチャー、D&I、エンゲージメント向上などを推進している2021年より健康企業宣言東京推進協議会が運営する健康優良企業認定制度「健康企業宣言(R)」において健康優良企業「金の認定」を取得している。2025年3月には経済産業省が定める健康経営優良法人認定制度において「健康経営優良法人2025(大規模法人部門)」に認定(前年に続き2回目)され、同年10月には子育てサポート企業として厚生労働大臣が認定する「くるみん認定」を取得した。
新中期経営計画「Vision2029」では、マテリアリティ及び主要KPIとして「環境負荷の低減」で「ECOPOOL」新規導入台数など、「安心・安全で豊かな社会づくり」で先端IT活用案件数など、「多様な人材が活躍できる社会へ」でエンゲージメント指数など、「社会からの信頼を」でポジティブ評価率などを掲げ、それぞれ2029年3月期の目標数値を設定し、取り組みを推進している。
新たな成長ステージに向かう可能性
4. 弊社の視点
同社の2026年3月期業績は大型案件の反動などが影響して減益となり、成長が鈍化した形だが、トレンドとして捉えると、前中期経営計画「Vision2026」期間中に売上規模が拡大しただけでなく、収益性も大幅に向上した。これは同社が重点戦略として推進した各種取組の成果と弊社では評価している。また新中期経営計画「Vision2029」では前半の成長が緩やかな形となるが、これは前半を基盤固めと投資フェーズの期間と位置付けているためだ。同社の下條治(しもじょうおさむ)代表取締役社長は、新中期経営計画について「3か年の前半は事業ポートフォリオ変革や人的資本投資の影響で成長がやや鈍化する形になるが、後半には各種取組の成果が顕在化する見込みだ。」と意気込みを語っている。同社が新たな成長ステージに向かう可能性は高く、重点戦略の進捗状況に弊社では注目している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田 雅展)
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