欧米為替見通し: ドル・円は弱含みか、米高関税政策やスタグフレーションに警戒
*17:25JST 欧米為替見通し: ドル・円は弱含みか、米高関税政策やスタグフレーションに警戒
11日の欧米外為市場では、ドル・円は弱含む展開を予想する。米高関税政策の影響をにらんだドル売りが続く見通し。また、今晩の米インフレ指標は再加速が予想され、スタグフレーション懸念によるドル売りに振れやすい地合いも継続しそうだ。
前日発表された米消費者物価指数(CPI)の鈍化で、インフレ高止まりの見方をある程度払拭。ただ、米トランプ政権の高関税政策の一部停止も対中関税強化で再び懸念が強まり、株安・債券安・ドル安に振れた。ユーロ・ドルは1.1090ドル付近から1.1240ドル台に浮上、ドル・円は145円50銭付近から144円付近に急落。本日アジア市場でも同様の相場展開に。日経平均株価の大幅反落で円買い優勢となり、ドル・円は一時142円台に落ち込んだ。
この後の海外市場は米国の高関税政策とインフレを注視。米国と貿易相手国との交渉が注視される一方、米中貿易戦争の激化が予想され債券安・株安・ドル安に振れやすい。一方、今晩発表の生産者物価指数(PPI)は加速が予想され、企業による今後の価格転嫁をにらみスタグフレーション懸念が強まればドル売り要因となりそうだ。一方、本格化している米国企業の四半期決算で主力銀行の業績が好調なら急激な株安を回避し、円買いを抑制する材料になるだろう。
【今日の欧米市場の予定】
・21:30 米・3月生産者物価コア指数(2月:前年比+3.4%)
・23:00 米 4月ミシガン大学消費者信頼感指数(予想:55.0、3月:57.0)
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