NYの視点:米2024年ホリデーシーズンの消費堅調、プロモーションが奏功、来年は慎重さが増す可能性も
*07:43JST NYの視点:米2024年ホリデーシーズンの消費堅調、プロモーションが奏功、来年は慎重さが増す可能性も
クレジットカード会社のマスターカードが発表した11月1日から12月24日までのホリデーシーズンの自動車を除いた米国の暫定小売りは前年比で3.8%増となった。店舗、オンラインでの総合的な売り上げで、インフレ調整前の結果となる。需要の鈍化を見越し、小売店が積極的なプロモーションを行ったことが支援したと考えられる。
マスターカードのチーフエコノミストは消費者が依然支出が可能であることが示されたが、同時に、特にオンラインで大幅なプロモーションが実施された時期に売り上げが集中しており、消費者の支出動向で、価格により敏感であることは明らかと指摘した。ホリデーシーズンの堅調な支出は、年を通じて健全な労働市場や金融資産市場の上昇で、世帯の富の拡大が後押ししたと見られる。
■マスターカード、スペンディングパルス
米小売り(除自動車:11月1日から12月24日):前年比+3.8%
オンライン:+6.7%
店舗:+2.9%
アパレル:+3.6%
アパレル、オンライン:+6.7%、店舗:+0.2%
電化製品:+3.7%
宝石:+4.0%
百貨店:+1.6%
レストラン:+6.3%
米労働省が発表した最新の先週分新規失業保険申請件数(12/21)は前週比1000件減の21.9万件と、前回22.0万件から予想外に減少した。ほぼ1カ月ぶりの低水準。同時に、失業保険継続受給者数(12/14)は191万人。前回186.4万人から予想以上に増加し、21年11月以降ほぼ3年ぶりの高水準となった。失業者が新たな職を見つけるのに時間がかかることが明らかになった。労働市場の減速で、来年は消費者が支出にさらに慎重になる可能性も残る。
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