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銘柄/投資戦略 2026/03/13 15:13 一覧へ

ブロードエンター Research Memo(3):2025年12月期の売上高は過去最高を達成。フロー重視の戦略が奏功

*15:13JST ブロードエンター Research Memo(3):2025年12月期の売上高は過去最高を達成。フロー重視の戦略が奏功 ■ブロードエンタープライズ<4415>の業績動向

1. 2025年12月期の業績概要
2025年12月期の業績は、売上高が前期比57.8%増の7,413百万円、営業利益が同32.4%増の977百万円、経常利益が同36.6%増の770百万円、当期純利益が同20.5%増の416百万円となった。売上高は10期連続で増収となり、過去最高を更新した。

従来どおり着実にストック売上高を積み重ねる一方で、フロー売上高の伸長が全体の成長をけん引した。2025年12月期の「B-CUBIC」「B-CUBIC Next」のストック売上高は前期比0.6%減の1,846百万円と微減となったが、フロー売上高は同96.1%増の5,567百万円とほぼ倍増となった。とりわけ、2023年12月期に開始した「BRO-ROOM」が高成長を維持しており、売上高は前期比2.8倍の2,888百万円に上った。着工件数が前期の400件から571件に拡大するなど、戦略的リソースの集中投下によって同社の事業ポートフォリオを大きく転換させる原動力となっている。

新規顧客及び販売パートナー企業の獲得強化により、受注件数は大幅に増加した。販売代理店数は前期の118店から258店に急増し、フロー売上高に占める代理店経由の割合は37%となった。民泊業者との連携等、新領域へのターゲット拡大も寄与した。

利益面については、売上高が伸長するなかで、販売代理店・パートナー施策の推進による販管費の抑制に努めたものの、個別債権の貸倒引当金を追加計上したことが影響し、営業利益率は13.2%(前期は15.7%)となった。

2. 財務状況と経営指標
2025年12月期末の資産合計は、前期末比2,818百万円増の10,768百万円となった。流動資産は、同3,030百万円増の9,890百万円となったが、これは主に売上の増加に伴い売掛金が前期4,111百万円から7,235百万円へ増加したことによる。固定資産は、同212百万円減の878百万円となった。

負債合計は、前期末比2,398百万円増の9,141百万円となった。流動負債は同2,305百万円増の7,695百万円となったが、主な要因は売上振替による前受金の減少と短期借入金の増加である。有利子負債については、短期借入金が前期末の1,718百万円から3,900百万円に、長期借入金が前期1,180百万円から1,350百万円にそれぞれ増加した。純資産は同419百万円増の1,627百万円となり、その結果、自己資本比率は15.1%(前期末は15.2%)と、ほぼ横ばいとなった。

一方、2025年12月期は販管費に貸倒引当金繰入額314百万円を計上した。これは主に2022年~2023年で実施した「BRO-ROOM」のテストマーケティング期の債権を対象としたものである。回収困難に至った背景には、一部オーナーによる無理な支払い計画等が挙げられるが、当時はこうしたリスクを事前に把握する与信管理体制が十分に構築されていなかった。

現在は与信体制の厳格化を図り、イレギュラー案件に対しては検討委員会による入念な審査を行うなど、リスク軽減に向けた態勢を強化している。初期段階の課題を経て構築された現在の管理体制により、今後は貸倒引当金の急激な増加を抑制し、健全なキャッシュ・フローの維持に努める方針である。



■今後の見通し

2026年12月期は大幅な増収増益を見込む。売上高100億円到達へ

2026年12月期の業績見通しに関しては、売上高で前期比34.9%増の10,000百万円、営業利益で同73.9%増の1,700百万円、経常利益で同42.8%増の1,100百万円、当期純利益で同55.9%増の650百万円を見込んでいる。11期連続の増収によって売上高100億円の大台に到達する見通しである。

事業環境については、空き家問題の深刻化が続くなか、同社のソリューションに対する需要は一段と高まるものと想定される。「B-CUBIC」「B-CUBIC Next」による安定的なストック収益を基盤としつつ、「BRO-ROOM」「BRO-WALL」の拡販に注力することでフロー収益を積み上げ、さらなる成長を目指す。また、ターゲットとする領域についても、賃貸アパート・マンションのみならず、戸建・分譲・ビル・福祉施設など住宅市場全般へと拡大する。

利益面に関しては、相対的に売上総利益が大きい「BRO-ROOM」の構成比を高めることで、効率的な利益創出を図る。併せて、直販体制の維持と並行して販売代理店経由の売上を拡大させることにより、販管費率を抑制し、収益性の向上を目指す。

なお、フロー売上高の拡大に伴い、2026年4月より受注した四半期分のフロー粗利額と工事未完了(受注残)のフロー粗利額合計を四半期ごとに開示する。2026年12月期の売上総利益見通し4,000百万円の内訳は、ストック粗利800百万円、フロー粗利3,200百万円としている。フロー重視の戦略により、今後も成長路線を継続する方針である。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水野 文也)

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