注目銘柄ダイジェスト(前場):黒崎播磨、三井化学、デリバリコンサルなど
*11:42JST 注目銘柄ダイジェスト(前場):黒崎播磨、三井化学、デリバリコンサルなど
商船三井<9104>:4726円(-4円)
もみ合い。前日に開催された株主総会において、27年3月期以降に年間配当の下限額の引き上げを検討していることを明らかにしているもよう。今期までの3年間の経営計画においては、年間配当の下限額を150円、連結配当性向を30%としている。前日終値ベースでの配当利回りは3.2%程度であるが、将来的な利回りの向上は想定される形に。ただ、日本郵船や川崎汽船との比較で利回り妙味は乏しい現状から、強いインパクトにはつながらず。
東エレク<8035>:25145円(+575円)
大幅続伸。同社をはじめ、本日も半導体関連株の強い動きが目立っている。米国市場ではSOX指数が3.8%高と大幅に続伸、5か月ぶりの高値更新となっているなど、米半導体株高の流れが波及する形となっている。アナリストの目標株価引き上げが伝わったマイクロンが4.8%の大幅高、AI半導体に使うHBMの市場規模が大きく拡大するとの見方が示されたもよう。エヌビディアなども強い動きとなっている。
三井化学<4183>:3271円(+129円)
大幅続伸。基礎化学品フェノールの中国の合弁会社を売却すると発表している。10月に保有する50%分の株式を合弁相手に売却、売却額は非公表で業績予想も修正していない。石油化学事業での構造改革を進め、収益の改善を図っていくことが目的のようだ。同合弁からの撤退は想定されていたものの、株式譲渡となったことで閉鎖に伴う撤去費用の計上などはなく、想定よりも早い動きとなったことも含め、ポジティブな反応につながっている。
北里コーポレーション<368A>:1900円
本日プライム市場に新規上場、公開価格1340円に対して買い気配スタートとなっている。同社は不妊治療に関する医療機器等の製造販売を行っている。公開規模は215.7億円とプライム上場案件としては小粒であるほか、海外売出分も多いために実質的な規模感は138億円程度となるもよう。仮条件発表時にも国内外で関心が高かったとされており、機関投資家の資金流入などにも期待感が先行のようだ。
黒崎播磨<5352>:3320円(+180円)
大幅続伸。固定資産の譲渡、並びに、譲渡益計上による業績予想の修正を発表している。大阪府で商業施設となっている土地・建物を、上半期において国内法人に売却するもよう。経営資源の再配分、成長に向けた投資資金の確保が目的となる。約75億円の固定資産売却益が発生、26年3月期純利益は従来予想の100億円から155億円に増額している。なお、売上高、経常利益の予想は変更なし。
メンタルヘルスT<9218>:667円(+17円)
大幅に続伸。外国人介護人材の採用・定着支援を手掛けるケアサクラ(東京都港区)と資本業務提携すると発表している。提携開始日は30日。ケアサクラが発行するA種優先株400株を総額0.48億円で取得する予定。全て普通株に転換した場合、メンタルヘルステクノロジーズの議決権保有割合は57.1%となる見込み。ケアサクラと連携することで、特定技能制度を活用した外国人材の採用から定着支援までを一貫して支援する体制を構築する。
デリバリコンサル<9240>:823円(+297円)
年初来高値。東証が制限値幅の上限を400円に拡大している。下限は通常通り100円で、基準値段は526円、ストップ高は926円、ストップ安は426円。20日の取引終了後、総合コンサルティングのアクセンチュア(東京都港区)と販売代理店パートナーシップ契約を締結すると発表。アクセンチュアが保有するソフトウェアの一部を日本国内で販売し、共同で市場拡大を目指すと明らかにしたことが引き続き買い材料視されているようだ。
ペイクラウド<4015>:897円(+34円)
年初来高値。5月の月次経常収益(MRR)の成長率が前年同月比116%になったと発表している。このうちキャッシュレスサービスも119%に伸びた。取扱高は1228億円(前年同月1107億円)。累計ID数は2.21億で、前月から120万増加した。堅調な業績が好感されていることに加え、このところペイクラウドホールディングス株は右肩上がりで上昇しており、先高観も買いを支えているとみられる。
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