日経平均は小幅続伸、米経済指標発表前で積極的な売買は手控え
*15:45JST 日経平均は小幅続伸、米経済指標発表前で積極的な売買は手控え
11日のダウ平均は157.06ドル高(+0.43%)の36,404.93ドル、S&P500は18.07ポイント高(+0.39%)の4622.44ポイント、ナスダック総合指数は28.52ポイント高
(+0.20%)の14,432.49で取引を終了した。インフレ鈍化を受け利上げ終了観測が一段と強まる中、ソフトランディング期待が下支えとなりダウは堅調に推移し終盤にかけて上げ幅を拡大。ダウ平均とS&P500はともに年初来高値を更新した。国債入札結果が低調で長期金利が上昇したため、ハイテクは上値が抑制されたがナスダックもプラス圏に回復し終了した。日経平均は、米国株高と為替の円安推移など外部環境を材料に、続伸でスタート。寄り付きから33000円台を回復したが、為替市場で円が145円台半ばと昨日の大引けの水準まで円高ドル安に振れたことなどから、買い一巡後の日経平均は上げ幅を縮小。米消費者物価指数(CPI)発表などを控え、積極的に指数を売買する動きは限定的となった。
大引けの日経平均は前日比51.90円高(+0.16%)の32843.70円となった。東証プライム市場の売買高は15億271万株、売買代金は3兆4007億円だった。セクターでは、電気機器、非鉄金属、小売業、証券、その他製品が上昇した一方、電気・ガス業、銀行業、鉱業、輸送用機器、繊維製品がさえない。東証プライム市場の値上がり銘柄は34%、対して値下がり銘柄は63%となっている。
日経平均採用銘柄では、米フィラデルフィア半導体指数(SOX)が2022年1月以来の
高値を付けたことから、東エレク<8035>、TDK<6762>、ルネサス<6723>、スクリン<7735>など半導体関連銘柄が上昇。また、日銀による早期の金融正常化観測が後退したことから、三菱地所<8802>が買い戻された。その他の銘柄では、先週末にMBOを発表したアウトソシング<2427>が連日で急騰したほか、11月の海外売上高の伸びが材料視されて良品計画<7453>も買われた。
一方、日銀会合への期待感が後退したことから、三菱UFJ<8306>、三井住友<8316>など銀行株は総じてさえない。その他、原発再稼働を材料に連日大賑わいとなっていた東京電力HD<9501>は、短期的な加熱感などが意識されて5日ぶりに反落となった。
その他の銘柄では、分割後の上場来高値を更新していたさくらネット<3778>は、信用規制が引き続き影響して本日も利益確定売りに押されたほか、株式売り出しに伴う需給悪化が嫌気されてダイダン<1980>、山善<8051>も売られた。
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