ハイテク株の底堅さを見極め
*08:40JST ハイテク株の底堅さを見極め
17日の日本株市場は、こう着ながらも底堅い相場展開になりそうだ。14日の米国市場は、NYダウが165ドル安、ナスダックは81ポイント高だった。1月の小売売上高が予想以上に落ち込み、景気敏感株などを中心に売り優勢となった。一方で、エヌビディアなどハイテク株の一角が買われ、ナスダック指数は3日続伸。シカゴ日経225先物は大阪比10円安の39100円。円相場は1ドル=152円20銭台で推移している。
日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、小動きで始まることになりそうだ。17日の米国はプレジデントデーの祝日となることから海外勢のフローは限られるだろう。日経225先物はナイトセッションで39100円を挟んでの小動きであり、先週末の下落に対する自律反発狙いの動きも限られそうである。米国ではハイテク株の一角が買われているため、アドバンテスト<6857>など指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均株価を支えることが期待されるが、一方で、為替市場では円相場が1ドル=152円台と円高に振れていることが重荷となりそうだ。
また、トランプ大統領の「相互関税」については、関税の即時発動は見送られたことで過度な警戒感は和らいだものの、詳細が明らかになるまでは積極的な売買は手控えられそうである。さらに、国内では日銀の早期利上げ観測が警戒されている。金融システム正常化に向けて大規模な保有ETF(上場投資信託)の放出への思惑が高まる可能性もあるなか、ポジションを積み増す動きは手控えられよう。
先週末の日経平均株価は300円超の下げで25日線水準まで下げた。同線が位置する
39106円のほか、75日線が位置する39028円辺りでの攻防が意識されてくる。両線を下回ってくるようだと、短期的な売り仕掛けの動きが入りやすいだろう。ただし、海外勢のフローが限られるなかで短期的な売買が中心と考えられ、リバウンド狙いの押し目買いで対応したいところである。
なお、決算発表は先週末で一巡した。14日の引け後に決算を発表したところでは、東京海上<8766>、キリンHD<2503>、大日印<7912>、NXHD<9147>、荏原製<6361>、artience<4634>、BUYSELL<7685>、ダイフク<6383>、RSテクノ<3445>、サンリオ<
8136>などが注目されよう。
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