米国株式市場見通し:正念場を迎えたナスダック、エヌビディアは下落相場入りか
*17:36JST 米国株式市場見通し:正念場を迎えたナスダック、エヌビディアは下落相場入りか
来週の米国株は、7月31日(日本時間では8月1日未明)に発表される連邦準備制度理事会(FRB)による連邦公開市場委員会(FOMC)結果や、週末の7月雇用統計など雇用関連の経済指標、そして、ピークを迎える決算発表などを見極める展開となろう。
FOMCは無風での通過が予想されている一方、マイクロソフト、メタ、アップル、アマゾンとメジャー処の決算が発表されることで、ナスダックは上下に振らされそうだ。一方、2024年前半の主役だったエヌビディアは、6月20日に付けた史上最高値から2割超下落した。一般的には「調整相場から下落相場に転換」したとされる下落率である。週末の反発も1%未満と弱く、世界の半導体銘柄の下押し材料となっている。中小型株物色は活発だが、市場に与えるインパクトを考慮すると中小型株が与える影響は限定的だ。75日移動平均線や13週移動平均線で下げ止まったナスダックが、これらの水準を割り込んだ場合は、ネガティブなインパクトが強まり、米国株は一段安となるだろう。ナスダックを始め米国株は正念場を迎えたと考える。
経済指標では、30日に5月S&Pケースシラー住宅価格(20都市)、6月JOLTS求人件数、7月コンファレンスボード消費者信頼感指数、31日に7月ADP雇用者数、4-6月期雇用コスト指数、7月シカゴ購買部協会景気指数、6月中古住宅販売成約指数、週次原油在庫、FOMCが政策金利発表、8月1日に週次新規失業保険申請件数、7月ISM製造業景気指数、2日に7月雇用統計、6月製造業新規受注、耐久財受注(確報値)などが予定されている。
主要企業決算は、29日にマクドナルド、オン・セミコンダクター、ペイパル、30日にコーニング、メルク、P&G、ファイザー、シスコ、AMD、マイクロソフト、スターバックス、31日にデュポン、ボーイング、マスターカード、アフラック、コカ・コーラ、イーベイ、グラクソスミスライン、グッドイヤー、HSBC、ラム・リサーチ、メットライフ、メタ、クァルコム、Tモバイル、AIG、8月1日にバイオジェン、モデルナ、ケロッグ、アンハイザー・ブッシュ、アップル、アマゾン、インテル、モトローラ、プルデンシャル、スクエア、2日にシェブロン、エクソンなどが予定されている。
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