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市況・概要 2025/03/13 08:47 一覧へ

前場に注目すべき3つのポイント~貿易戦争警戒もハイテク株の買い戻しを意識~

*08:47JST 前場に注目すべき3つのポイント~貿易戦争警戒もハイテク株の買い戻しを意識~ 13日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。


■貿易戦争警戒もハイテク株の買い戻しを意識
■サムコ、2Q営業利益 2.2%減 9.9億円
■前場の注目材料:関西電力、3D造形で水力部品、コスト抑え高強度材


■貿易戦争警戒もハイテク株の買い戻しを意識

13日の日本株市場は、買い一巡後はこう着ながらも底堅さが意識される相場展開になりそうだ。12日の米国市場は、NYダウが82ドル安、ナスダックは212ポイント高だった。2月の米消費者物価指数(CPI)が予想以上に鈍化したため、利下げ期待から買いが先行した。ただし、その後はトランプ政権が鉄鋼、アルミニウム関税を発動したことに対し、欧州やカナダが報復関税計画を発表したため、貿易摩擦悪化への警戒感が強まり、ダウは下落に転じた。一方で、半導体のインテル(INTC)などハイテク株が買い戻され、ナスダックは終日堅調に推移。シカゴ日経225先物は大阪比315円高の37105円。円相場は1ドル=148円10銭台で推移している。

日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、買い先行で始まることになりそうだ。ただし、トランプ米大統領はEUの報復措置に対して対抗措置を講じる考えを示しており、貿易戦争の一段の悪化への警戒から積極的な上値追いの動きはなさそうだ。一方で、エヌビディアなど米半導体株が買い戻されており、弱い値動きが続いているアドバンテスト<6857>などへの支援材料になりそうだ。指数インパクトの大きい値がさハイテク株への買い戻しの動きがみられてくるようだと、日経平均株価の底堅さが意識されてきそうだ。

日経225先物はナイトセッションで、一時37220円まで上げ幅を広げる場面もみられた。下向きで推移するボリンジャーバンドの-2σを挟んだ、-1σと-3σでのレンジによる調整が継続しているが、前日の上昇で-2σを上回って終えていた。ナイトセッションでは-1σに接近する動きをみせてきており、レンジ上限を捉えてくることが見込まれる。

貿易戦争の激化は警戒されるものの、米CPIを波乱なく通過したことによって、売り方の買い戻しが入りやすい面はある。3月限の先物・オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を前に積極的にポジションを積み上げる動きはないが、37000円辺りでのSQが意識されるなか、ショートカバーを誘う流れはありそうだ。物色の流れとしてはハイテク株の押し目狙いのスタンスに向かわせよう。


■サムコ、2Q営業利益 2.2%減 9.9億円

サムコ<6387>が発表した2025年7月期第2四半期業績は、売上高が前年同期比0.4%増の41億2100万円、営業利益は同2.2%減の9億9000万円だった。化合物半導体分野においては、通信関連等の光デバイス用途が好調であった一方、前中間期を牽引した高周波デバイス用途の大口販売をカバーできなかった。シリコン半導体分野においては、シリコンウェハーの欠陥解析用途に加え、シリコンフォトニクス用途(導波路等)の売上が伸びた。電子部品分野においては、高周波フィルター用途での販売で回復の兆しが見られたほか、量子デバイス用途での販売が増加。


■前場の注目材料

・日経平均株価は上昇(36819.09、+25.98)
・ナスダック総合指数は上昇(17648.45、+212.35)
・SOX指数は上昇(4481.02、+106.95)
・シカゴ日経225先物は上昇(37105、+315)
・VIX指数は低下(24.23、-2.69)
・米原油先物は上昇(67.68、+1.43)
・活発な自社株買い
・東証による企業価値向上の要請


・関西電力<9503>3D造形で水力部品、コスト抑え高強度材
・明電舎<6508>米に新工場建設、変電所向け真空遮断器を生産
・中西製作所<5941>学校給食運営スマホゲーム開発へ、人材育成に活用
・東洋紡<3101>医療機器共同体の設立準備進む、50社参画
・トヨタ自<7203>2工場3ライン生産再開、スズキ・ダイハツは停止継続
・ヤマハ<7951>車載オーディオ供給、トヨタの中国EVに
・デンヨー<6517>帝人から水素電池発電開発プロ承継
・ソフトバンク<9434>携帯通信、混雑エリアも高水準、一貫品質・5Gで1位
・三菱電機<6503>防衛事業、30年度に売上高6000億円超
・浜松ホトニクス<6965>韓国の新工場稼働、半導体故障解析装置の生産増強
・TIS<3626>2次元コード決済で特許、交通向け残高不足防止方式
・クレオ<9698>来年3月システム提供、新リース会計基準に対応
・エア・ウォーター<4088>CO2回収を30年に100万トンに拡大、万博で設備実証
・荒川化学工業<4968>微細藻類活用を拡大、新興と資本業務提携
・東京建物<8804>仙台に環境型物流施設を着工、東北・首都圏へ配送
・クラレ<3405>銅張積層板から撤退


☆前場のイベントスケジュール
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