オートサーバー Research Memo(5):2025年12月期は小幅減益だが、おおむね計画水準で着地
*12:35JST オートサーバー Research Memo(5):2025年12月期は小幅減益だが、おおむね計画水準で着地
■オートサーバー<5589>の業績動向
1. 2025年12月期業績の概要
2025年12月期の業績(非連結)は、売上高が前期比2.8%増の6,462百万円、営業利益が同4.4%減の2,384百万円、経常利益が同3.8%減の2,390百万円、当期純利益が同4.1%減の1,498百万円となった。なお同社は2016年に実施したMBO時に認識したのれんを20年間の定額法により償却(年間235百万円)しており、参考値として、のれん償却額の影響を除く調整後経常利益(経常利益+のれん償却額)は、同3.5%減の2,626百万円、調整後当期純利益(当期純利益+のれん償却額)は同3.6%減の1,733百万円である。全体としておおむね計画(2025年2月13日付の期初公表値、売上高6,489百万円、営業利益2,392百万円、経常利益2,384百万円、当期純利益1,498百万円)水準で着地した。
売上高は計画をやや下回ったものの前期比では増収だった。中古車流通台数が前年並みにとどまるなか、各種営業施策の効果によって「ASNET」会員数と取引台数が順調に増加した。期末会員数は同3.9%増加して過去最高の83,749となった。全体の取引台数は同2.3%増加して過去最高の240,108台となった。内訳は「オークション代行」が同3.1%増の140,072台、「ASワンプラ」が同1.2%増の100,036台だった。「ASワンプラ」は年間実績が初めて10万台を突破した。取引台数の前年比を四半期別に見ると、第1四半期は「オークション代行」が同11.6%増で「ASワンプラ」が同13.2%減、第2四半期は「オークション代行」が同13.5%増で「ASワンプラ」が同7.0%減、第3四半期は「オークション代行」が同1.5%減で「ASワンプラ」が同8.6%増、第4四半期は「オークション代行」が同10.6%減で「ASワンプラ」が同21.4%増である。上期は「オークション代行」がけん引し、模式は中古車価格高騰などを背景に「ASワンプラ」が回復した。また中古車流通台数に対する「ASNET」関与率は同0.09ポイント上昇して過去最高の3.70%となった。
利益面は前期比小幅減益だが、おおむね計画水準となった。売上総利益は同1.3%増加したが、取引1台当たり手数料単価が高い「ASワンプラ」の構成比が低下(同0.4ポイント低下の41.7%)したため売上総利益率は同1.0ポイント低下して72.0%となった。販管費は同8.0%増加し、販管費比率は同1.7ポイント上昇して35.1%となった。豊橋本部の新データセンター稼働に伴う費用(約45百万円)や、計画外の株主優待費用の発生(約73百万円)が影響した。なお株主優待費用を除くベースでは、経常利益は同0.9%減の2,463百万円で計画を79百万円上回った。
財務の健全性は良好
2. 財務の状況
財務面で見ると、2025年12月期末の資産合計は前期末比2,161百万円増加して20,316百万円となった。主に、現金及び預金が同1,706百万円増加したほか、豊橋本部新社屋の稼働開始に伴い建設仮勘定が同715百万円減少した一方で建物が同1,060百万円増加したことによる。負債合計は同1,109百万円増加して7,284百万円となった。主に未払金が同1,084百万円増加したことによる。有利子負債残高(短期借入金)は2,270百万円で前期末と変わらない。純資産合計は同1,051百万円増加して13,032百万円となった。純利益の積み上げにより利益剰余金が同1,026百万円増加した。この結果、自己資本比率は同1.9ポイント低下して64.1%となった。
なお、現金及び預金の期末残高は13,626百万円でやや大きな数値となっているが、これは「ASNET」会員が車両を落札した場合に、車両代金などをオークション会場「オークション代行」や出品者「ASワンプラ」に同社が立て替え払いし、落札者からの支払決済(期限は取引後3日~7日間)が完了した後に当該車両の登録に必要な書類を落札者に引き渡す方法を取っており、その間の立替金に充当する運転資金として現金及び預金を確保しているためである。また短期借入金についても車両代金等の立替金に充当しており、特に懸念材料とはならない。財務の健全性は良好と弊社では評価している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田 雅展)
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