前場に注目すべき3つのポイント~機関投資家の押し目買い意欲は強そう~
*08:32JST 前場に注目すべき3つのポイント~機関投資家の押し目買い意欲は強そう~
16日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■機関投資家の押し目買い意欲は強そう
■三菱UFJ、25/3経常利益 25.4%増 26,694億円
■前場の注目材料:東京電力HD、大口基本料下げ、来年度改定、顧客離れ防ぐ
■機関投資家の押し目買い意欲は強そう
16日の日本株市場は、やや買い先行で始まることになりそうだ。15日の米国市場は、NYダウが271ドル高、ナスダックは34ポイント安だった。4月の米小売売上高は伸びが鈍化したものの予想を上回ったため、景気減速懸念が和らいだ。さらに、4月の米卸売物価指数(PPI)が予想外に低下したことで、関税によるインフレ上昇懸念が後退。米長期金利の低下が材料視された。シカゴ日経225先物は大阪比45円高の37755円。円相場は1ドル=145円50銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや買い先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで37590円まで売られる場面がみられたが、200日線(37550円)が支持線として機能していた。日経平均株価は前日の下げで200日線を割り込んだが、過熱を冷ます調整としては一巡感が意識されてくる可能性はありそうだ。米国ではナスダック指数が7営業日ぶりに下落したが、ボリンジャーバンドの+2σを上回ってきたことで、いったんは利食いが入りやすいところだろう。
週末要因から寄り付き後は次第にこう着感が強まる可能性はあるものの、決算発表が一巡したことで、積極的な売買を手控えていた機関投資家の押し目買い意欲は強そうである。日経平均株価は決算発表が本格化した4月下旬の34200円台から、5月13日には38500円に接近する場面もみられており、出遅れている機関投資家の資金流入が意識されやすい。
物色としてはハイテク株の押し目狙いのほか、日経平均株価がこう着感を強めてくる局面においては、個人主体の中小型株へ資金が向かいそうである。そのほか、決算を手掛かりとしたところでは、昨夕決算を発表した三菱UFJ<8306>、日本郵政<6178>、コニカミノルタ<4902>、日清粉G<2002>、クレセゾン<8253>、日産化<4021>、ワコールHD<3591>、東和薬品<4553>、オイシックス<3182>、王将フード<9936>、セーフィー<4375>、ネットプロHD<7383>などが注目される。
■三菱UFJ、25/3経常利益 25.4%増 26,694億円
三菱UFJ<8306>が発表した2025年3月期業績は、経常収益が前期比14.6%増の13兆6299億9700万円、経常利益は同25.4%増の2兆6694億8300万円だった。連結業務粗利益は、前連結会計年度比867億円増収の4兆8193億円。海外における買収案件の収益貢献に加えて、円金利上昇影響の取り込みや利ざや改善による資金利益の増加や、国内外の手数料収入の増加により役務取引等利益が増加した一方で、一過性の収益を活用した債券ポートフォリオの組替えによる売却損を計上した。
■前場の注目材料
・NYダウは上昇(42322.75、+271.69)
・VIX指数は低下(17.83、-0.79)
・シカゴ日経225先物は上昇(37755、+45)
・米長期金利は低下
・東京電力HD<9501>大口基本料下げ、来年度改定、顧客離れ防ぐ
・アイダエンジニアリング<6118>角形電池ケース成形機を来月投入、工程数半減
・双日<2768>日本A&L買収、リチウム電池材製造参入
・豊田通商<8015>三井物産系食料商社を買収、コメ分野強化
・トヨタ自<7203>「カローラ」HVに集約、3車種を一部改良、ガソリン車廃止
・エフ・シー・シー<7296>電動2輪のシンガポール社に出資、東南アを深耕
・北川鉄工所<6317>ドローン撤退、成長領域に経営資源集中
・エスペック<6859>3カ年中計、自動化に100億円投資、生産性向上
・三菱電機<6503>昇降機保守に参入、アイルランド社を買収
・日本電気硝子<5214>超薄板ガラスが米スマホに採用
・TOPPANHD<7911>傘下テクセンドフォトマスクの上場準備
・三菱ケミカルG<4188>中国車載電池大手と契約、長寿命化技術供与
・LIXIL<5938>天然木の複合窓拡販、年間売上5億円目指す
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・08:50 1-3月期国内総生産速報値(予想:前期比年率-0.3%、前期:+2.2%)
<海外>
・特になし
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