グロービング Research Memo(5):2025年5月期中間期は高単価な案件増などで売上高・利益とも高成長(1)
*11:05JST グロービング Research Memo(5):2025年5月期中間期は高単価な案件増などで売上高・利益とも高成長(1)
■グロービング<277A>の業績動向
1. 2025年5月期中間期の業績概要
2025年5月期中間期の業績は、売上高が3,874百万円(前年同期比136.8%増)、営業利益が1,428百万円(同17.8倍)、経常利益が1,405百万円、親会社株主に帰属する中間純利益が879百万円となった。売上高については、コンサルティング事業のDX・AI活用・新規事業開発の需要拡大、及び短期(3〜4週間)のM&Aプロジェクトなどの受注急増などにより大幅に拡大した。コンサルタントの中途採用は計画どおり進捗した。売上総利益率は、短期M&Aプロジェクトなど高単価なプロジェクトの構成比が高かったことから、同6.5ポイント上昇の69.5%となった。販管費は、前年同期末比でコンサルタント数が増加し、人件費が拡大したものの、大きな先行投資がなかったことから、販管費比率は前年同期比25.4ポイント減少の32.7%となった。なお、前期中間期は、人材採用投資による採用費の増加、案件大型化に向けた営業手法の開発投資、AI・DXを活用した管理業務の負荷軽減への投資などの先行投資を実施したため、販管費比率が通常の水準よりも高かった。その結果、営業利益は急拡大し、営業利益率は36.9%と同32.0ポイント改善した。
コンサルティング事業が好調、シニアクラスの中途採用が順調に進捗
2. 2025年5月期中間期の事業別業績動向
(1) コンサルティング事業
コンサルティング事業は、戦略策定やDX推進などに関する新規案件の獲得及び既存案件の規模拡大などにより、売上高が3,872百万円、営業利益が1,882百万円であった(前年同期比は不記載)。中間期はM&A案件など収益性が高い短期案件の獲得により、非継続的な売上があったものの、その影響を除いても増収増益であった。
同社が設定している主要なKPIはいずれの項目も順調に推移した。調整後コンサルタント数は中途採用が順調に進み、前期の119人に対し、2025年5月期第1四半期末は129人、同中間期末は138人と増加した。コンサルタントの平均年収は、高単価なシニアクラスのコンサルタントの採用が順調に推移し、前期の1,974万円に対し、2025年第2四半期単体は2,016万円と増加した。同社が注力しているJI売上高比率は前期の30%(実額は12.5億円)に対し、2025年5月期中間期は40%(同15.4億円)と高まった。AI関連売上比率は、AI活用の需要増加により受注が順調に拡大し、前期の11%(実額は4.7億円)に対し、2025年5月期中間期は29%(同11.2億円)と上昇した。
(2) クラウドプロダクト事業
クラウドプロダクト事業の売上高は2百万円、営業損失は74百万円であった(前年同期の実績は不記載)。「セールススイート」及び「スペンドインテリジェンススイート」の開発を推進しており、研究開発費を47百万円計上した。同事業は開始して間もないため、今後の契約社数の拡大が期待される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 吉林拓馬)
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