富士通ゼ、CYBOZU、ソースネクストなど
<7974> 任天堂 6300 -143大幅続落。UBS証券では投資判断を「ニュートラル」から「セル」に格下げ、目標株価も5500円から5000円に引き下げている。新型ゲーム機がスイッチの売上規模を大きく上回るとは考えておらず、IP収入の拡大による業績への影響も軽微とみているもよう。25年3月期基準のPERは30倍まで拡大しており、過去10年中央値の23倍を上回っているなど、株式市場は過大評価であるとしているようだ。
<7309> シマノ 23305 -325大幅続落。前日に上半期の決算を発表、営業利益は539億円で前年同期比33.4%減となり、市場予想を30億円程度下振れている。自転車部品部門の減益が影響する形に。通期予想は再度の下方修正、営業利益は830億円から700億円、前期比58.6%減の見通しとしている。市場予想は1000億円程度の水準であった。為替前提をドル高円安方向に修正する中での下方修正となり、ネガティブなインパクトが強いようだ。
<7013> IHI 3468 -262大幅反落。航空防衛大手の米RTXでは傘下企業の航空機エンジンを取り外して点検すると発表。対象となるのはエアバスの主力小型機「A320neo」シリーズに搭載するエンジンで、15-21年に生産された製品のうち1200台について点検が必要という。高圧タービンディスクの製造で使用する金属が原因とされている。同エンジンには同社など日本企業が2割強の比率で共同開発に参画、影響の波及が警戒されている。
<4733> OBC 5830 +470大幅続伸。前日の取引時間中に決算を発表、その後は買い優勢となったが、本日も一段高の展開になっている。第1四半期営業利益は37.4億円で前年同期比1.8%増、市場予想をやや上回り増益を確保している。上半期計画69.2億円に対する進捗率は54.1%となっている。クラウドの売上が増加したことでソリューション部門が好調推移、人件費や広告宣伝費の増加などを吸収する形になっている。
<6755> 富士通ゼ 2937.5 -367.5急落。前日に第1四半期決算を発表、営業損益は6.7億円の赤字に転落している。市場予想は50億円弱の黒字であり、ネガティブなインパクトにつながっている。代理店の在庫調整や経費増加などが背景となっている。通期計画の210億円、前期比39.1%増は据え置いているものの、達成ハードルは高まったとの見方になっている。中国市場の回復期待もあっただけに、失望感が先行する格好へ。
<8218> コメリ 2920 -52大幅反落。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は84.4億円で前年同期比20.3%減となり、上半期計画の176億円に対し、想定以上の大幅減益スタートとなった。第1四半期が最大の販売ピークとなる植物、園芸用品が、4-5月の天候不順の影響で苦戦したことが響いたもよう。また、昨年の肥料駆け込み需要差額の影響も大きかったとされているもよう。業績計画達成へのハードルの高まりが意識される展開に。
<4776> CYBOZU 2046 -250急落。前日に6月の月次動向を発表。売上高は前年同月比14.7%増となったが、営業損益は1.1億円の赤字に転じており、ネガティブに捉えられているようだ。ただ、四半期末には費用が先行する傾向にあり、22年12月期も3月、6月、9月、12月は赤字であった。上半期累計では、売上高は前年同期比14.7%増となり、営業利益は同7.5倍の20.9億円となっている。第1四半期営業利益は12.4億円であった。
<6999> KOA 1704 -161大幅反落。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は8.7億円で前年同期比67.7%の大幅減益となっている。据え置きの通期計画は67億円で前期比34.5%減であり、想定以上に低調なスタートになったと受け止められているようだ。為替が円安傾向にあるものの、北米のディストリビューター向けや中国の自動車・電源向けが低迷するなど売上高が減少し、固定費の増加なども収益を圧迫したようだ。
<3104> 富士紡HD 3675 +280大幅続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では投資判断を新規に「バイ」、目標株価を4200円に設定。研磨材部門で手掛けるシリコンウエハ及びCMP、SiC向け研磨材の中長期的な需要拡大に伴う成長期待を高評価している。半導体関連比率は70-80%まで高まっており、半導体市場が反転に向かう25年3月期は増収増益に転じると予想。今年前半は上昇傾向が目立った半導体関連各社と比較して出遅れ感が強いとも。
<4344> ソースネクスト 218 +26急伸。子会社のポケトークが、ソフトバンクと「ポケトーク」の販売展開に係る業務提携を行うことを決定し、包括的業務提携契約を締結したと発表。国内市場の法人向け販売強化、ソフトバンクの持つ海外拠点と連携した海外展開の強化、快適な通信環境の提供などが主な業務提携の内容。世界的な人流の回復が進む中、強力な事業基盤を有するソフトバンクとの提携によって、「ポケトーク」の一段の販売拡大が期待される形に。
<ST>