来週の相場で注目すべき3つのポイント:中東情勢の行方、国内外決算発表本格化、全国CPI
*15:59JST 来週の相場で注目すべき3つのポイント:中東情勢の行方、国内外決算発表本格化、全国CPI
■株式相場見通し
予想レンジ:上限61000円-下限57000円
今週末の米国株式市場は上昇。ダウ平均は前日比868.71ドル高の49447.43ドル、ナスダックは同365.78ポイント高の24468.48で取引を終了した。225ナイト・セッションは日中終値比890円高の59690円。イランのアラグチ外相がホルムズ海峡を開放すると宣言し、米国とイランの軍事衝突の終結が近づいているとの見方がより強まることとなった。
米国とイランの一時停戦の期限が21日(日本時間22日)に迫る中、両国は2週間の延長を検討と伝わっており、トランプ大統領は週末にも次回協議が開催される見込みとし、停戦期限前の合意実現の可能性にも言及している。イスラエルとレバノンも10日間の停戦に合意し、イラン情勢に対する警戒感は一段と和らぐ方向と考えられよう。ただ、日経平均は一時最高値を更新するなど、米国のイラン攻撃前の水準をすでに回復している。仮に、目先的に戦争の終結合意がなされても、エネルギーやナフサの供給懸念などに伴い、紛争前と比較した際のインフレ進行、個人消費悪化は避けられないとみられる。こうした中における足下の株価の反発スピードにはやや過熱感が意識されるため、今後の状況改善に対するポジティブな反応は限定的になっていく可能性があるだろう。
米国株においても、税還付に伴う需給改善期待が高まりやすい局面とはいえ、S&P500やナスダックは連日最高値更新しており、ナスダック指数に至っては17日まで1992年以来の13連騰という状況だ。さすがに短期的な過熱感は意識されよう。来週からは主要企業の決算発表が本格化し、翌週には連邦公開市場委員会(FOMC)が予定されていることから、出尽くし感からの利食い売り圧力などが強まる余地はあると考える。
来週からは、国内でも主力企業の26年3月期決算発表が本格化する。ディスコ<6146>など市場の注目度が高い半導体関連株は、総じて好決算が期待できるが、株価のポジティブ反応が強まるかどうかはやや不透明感が強い。ここまでの株価上昇、サムスン電子やTSMCの好決算発表で、期待感は相当程度織り込まれている可能性が高いとみる。むしろ、米国でもTXやインテルの決算発表が予定されており、こちらの反応度合いに影響を受けやすそうだ。むしろ注目したいのは、キーエンス<6861>やファナック<6954>といった設備投資関連株となろう。半導体株との比較では出遅れ感が意識され、好決算に素直に反応しやすいだろう。足下での工作機械受注の回復などは、ガイダンスに対する安心感にもつながるとみる。
今回の決算発表では、中東情勢リスクをどのように反映するか、企業ごとに対応が異なってくるとみられるため、新年度ガイダンスの前提にバラツキが出ることも想定される。単にガイダンス数値だけで評価を判断するには注意が必要となる。また、中東情勢悪化に端を発するサプライチェーンリスクが新たに表面化する可能性などにも注意したい。なお、週後半にかけて強い動きが目立った情報ソフト関連株だが、米サービスナウの決算がリバウンドの持続性のカギを握るとみられる。
■為替市場見通し
来週のドル・円は下げ渋りか。イスラエルとレバノンの関係改善に向けた動きを受けて、米国とイランの再協議が行われる可能性が高まっている。この場合、中東紛争の長期化に対する懸念は多少緩和されそうだが、戦闘終結に向けて解決すべきいくつかの困難な課題も残されている。米国とイランの再協議で停戦期間が延長されることも予想されるが、戦闘終結に向けた合意がすみやかに形成される保証はないため、米ドル買い・円売りが大幅に縮小することはないと予想される。
ただ、日米財務相会談の後に、日本政府が過度な円安を牽制する姿勢を強めており、1ドル=160円を超えて円安が進行した場合、日本政府・日本銀行による為替介入(円買い介入)が実施される可能性があることに注意が必要だろう。
■来週の注目スケジュール
4月20日(月):「生活意識に関するアンケート調査」(第105回)の結果(日本銀行)、第3次産業活動指数(2月)、首都圏新築分譲マンション(3月)、中・1年物ローンプライムレート(LPR)、中・5年物ローンプライムレート(LPR)、NZ・貿易収支(3月)、加・消費者物価指数(3月)、ハノーバーメッセ開幕(24日まで)など
4月21日(火):金融システムレポート(26年4月号、日本銀行)、米・小売売上高(3月)、米・企業在庫(2月)、米・中古住宅販売成約指数(3月)、米・上院銀行委員会がウォーシュ次期連邦準備制度理事会(FRB)議長の指名公聴会開催、独・ZEW期待指数(4月)、英・失業率(3月)、英・ILO失業率(12-2月)、NZ・消費者物価指数(1-3月)など
4月22日(水):貿易収支(3月)、輸出(3月)、輸入(3月)、欧・ユーロ圏消費者信頼感指数(4月)、英・消費者物価指数(3月)、南ア・消費者物価指数(3月)、トルコ・中央銀行が政策金利発表、「グーグル・クラウド・ネクスト」会合(24日まで)など
4月23日(木):対外・対内証券投資(先週)、製造業PMI(4月)、サービス業PMI(4月)、石油化学工業協会が月次統計公表、片山財務相・金融担当相インタビュー、米・新規失業保険申請件数(先週)、米・製造業PMI速報値(4月)、サービス業PMI速報値(4月)、中・SWIFTグローバル支払い元建て(3月)、欧・ユーロ圏製造業PMI速報値(4月)、欧・ユーロ圏サービス業PMI速報値(4月)、欧・ユーロ圏新車販売台数(3月)、独・製造業PMI(4月)、独・サービス業PMI(4月)、英・製造業PMI(4月)、英・サービス業PMI(4月)、韓・GDP(1-3月)など
4月24日(金):消費者物価コア指数(3月)、企業向けサービス価格指数(3月)、東京地区百貨店売上高(3月)、全国百貨店売上高(3月)、米・ミシガン大学消費者マインド指数(4月)、独・IFO企業景況感指数(4月)、英・小売売上高(3月)、加・小売売上高(2月)、露・ロシア中央銀行が政策金利発表、北京国際モーターショー開幕(5月3日まで)など
<YU>