4日の香港市場概況:ハンセン指数は反発、米利下げ観測や中国の政策期待で
*18:15JST 4日の香港市場概況:ハンセン指数は反発、米利下げ観測や中国の政策期待で
4日の香港市場は反発。主要88銘柄で構成されるハンセン指数が前日比175.17ポイント(0.68%)高の25935.90ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が77.93ポイント(0.86%)高の9106.48ポイントで引けた。
米国の利下げ観測が強まり前日の米株が上昇したことを受け、香港株も買いが優勢。米金利低下による資金流入期待が高まり、投資家心理が持ち直した。ただし、取引中は利益確定売りや様子見姿勢も強く、指数は一時小安く推移する場面も見られた。
市場では、12月中旬に予定される中国共産党の中央経済工作会議を控え、今後の政策方針を見極めたいとのムードが広がった。不透明感が根強く、持ち高調整を目的とした売りが指数の上値を抑える格好となった。
それでも米国の金融政策を巡る期待感やアジア市場の全体的な堅調さが香港市場を支える形となり、買いが優勢に転じた。終値は上昇して引け、足元では外部環境が相場の下支え要因として意識されている。
ハンセン指数の構成銘柄では、半導体や新興テクノロジー関連が買い優勢となった。SMIC(0981/HK)が3.87%高、ウーシー・バイオロジクス(2269/HK)が7.09%高、シャオミ(1810/HK)が4.38%高、ファウンドリー関連のBYDエレクトロニック(0285/HK)も1.27%高となり、テクノロジーセクターの反発が相場を支えた。背景には米利下げ観測や中国国内の政策期待があり、関連銘柄に投資資金が流入した。
半面、不動産業の下げが目立った。MTR(0066/HK)が1.26%安、新鴻基地産(0016/HK)が0.35%安と軟調に推移し、住宅市況の不透明感や政策期待の後退が売り材料となった。カジノ関連ではサンズチャイナ(1928/HK)が1.56%安、ギャラクシーエンターテインメント(0027/HK)が0.93%安と売られ、観光回復の鈍化懸念が影響した。
中国本土市場は3日続落。主要指標の上海総合指数は前日比0.06%安の3875.79ポイントで取引を終了した。
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