日経平均は3日ぶり小反発、米雇用統計前に様子見ムード
*15:54JST 日経平均は3日ぶり小反発、米雇用統計前に様子見ムード
日経平均は3日ぶり小反発。3日の米株式市場でダウ平均は66.63ドル安と小幅続落、ナスダック総合指数は-0.09%と小幅に3日続落。長期金利の一段の上昇を警戒した売りが先行。7月ISM非製造業景況指数などが予想を下回ったことも嫌気され、軟調に推移した。一方、雇用統計や主要ハイテク企業の決算を控えた様子見ムードから下値は限定的だった。日経平均は140.22円安からスタートすると売りが先行し、一時31934.35円(224.93円安)まで下落。ただ、短期間での急ピッチの下落による自律反発が意識され、心理的な節目割れからは買い戻しが入り、プラス圏に浮上。国内の長期金利の上昇が一服していたことも目先の安心感を誘った。しかし、今晩の米雇用統計を前に様子見ムードが強く、戻り一服となった後は前日終値を挟んだ一進一退が続いた。
大引けの日経平均は前日比33.47円高の32192.75円となった。東証プライム市場の売買高は15億8609万株、売買代金は3兆7196億円だった。セクターでは海運、水産・農林、保険が上昇率上位に並んだ一方、繊維製品、その他製品、ゴム製品が下落率上位に並んだ。東証プライム市場の値上がり銘柄は全体の57%、対して値下がり銘柄は39%だった。
個別では、任天堂<7974>が好決算ながらも出尽くし感から下落。第1四半期が想定以上の大幅減益スタートとなったネットワン<7518>、営業利益の進捗率の低さが嫌気された三菱製紙<3864>、第1四半期が想定外の2桁減益となったエア・ウォーター<
4088>、サプライズに乏しい決算で手仕舞い売りが膨らんだGウィン<8111>、ほぼ想定線も出尽くし感が先行したTDCソフト<4687>などが急落。営業損益が赤字に転落した古河電工<5801>も大幅に下落した。ほか、レーザーテック<6920>、ソシオネクスト<6526>、ルネサス<6723>などの半導体や、ローム<6963>、イビデン<4062>、太陽誘電<6976>などのハイテクが安い。
一方、業績を大幅に上方修正した日東紡<3110>がストップ高比例配分となった。
棚卸資産影響前の営業利益の増益が評価されたUACJ<5741>、第1四半期営業利益が市場予想を大幅に上回ったZHD<4689>、第1四半期大幅増益で好スタートを切ったシグマクシス<6088>などが急伸。業績予想を上方修正したDMG森精機<6141>、通期減益計画に対して増益発進となった芝浦メカ<6590>も大幅高。業績及び配当予想を上方修正した品川リフラクトリーズ<5351>はストップ高。ほか、株主還元強化を評価した動きが続いた郵船<9101>、川崎汽船<9107>の海運のほか、保険料の事前調整など複数の報道を背景に直近の下落がきつかった東京海上HD<8766>、SOMPO<8630>などの保険が大幅反発。サウジアラビアの自主減産延長による原油市況の反発を受けてINPEX
<1605>、石油資源開発<1662>などが高い。
<YN>