フィスコニュース

銘柄/投資戦略 2025/11/21 12:27 一覧へ

アクシスコンサルティング---1Qは2ケタ増収で好進捗、株主優待制度新設も発表

*12:27JST アクシスコンサルティング---1Qは2ケタ増収で好進捗、株主優待制度新設も発表 アクシスコンサルティング<9344>は13日、2026年6月期第1四半期(25年7月-9月)決算を発表した。売上高が前年同期比19.2%増の14.56億円、営業損失が2.55億円(前年同期は0.91億円の利益)、経常損失が2.57億円(同0.94億円の利益)、四半期純損失が1.79億円(同1.92億円の利益)となった。今期は、中計最終年度の28/6期に過去最高益を更新するために先行投資を行う期間で、広告宣伝費追加投資の年間予算枠5億円の多くを1Qで消化する計画だった。もともと四半期ごとの営業利益は大きく変動する見通しで、1Q決算も会社想定通りの進捗となっている。

人材紹介の売上高は6.91億円(前期比1.6%減)となった。主要顧客である大手コンサルティングファームのマネージャー以上の採用支援における案件を手堅く確保していることで市場シェアは高まり、コンサルティング業界におけるプレゼンスは一層向上している。若手中途採用枠は前期末頃からマーケットが回復しているものの、採用と売上計上にはタイムラグが生じることから、総じて当第1四半期累計期間における入社決定人数は前期に比べて減少している。一方で、同社が強みとするマネージャー以上の案件を確保していることで、平均年収と平均手数料率は高水準を維持し、平均売上単価は前期と比べて高い水準となった。

スキルシェアの売上高は7.64億円(前期比47.3%増)となった。「AXIS Solutions(アクシスソリューションズ)」が成長軌道に乗り売上を大きく伸ばしており、当第1四半期においても稼働人数を順調に伸ばし、7四半期連続で過去最高の四半期売上高を更新した。

そのほか、2Q売上高は1Qと比較して大きく伸長する見込みとなっている。人材紹介では、TVCM効果による事業会社からの問い合わせ増加を背景に、6四半期ぶりに前年同期比でプラス成長に転じる。スキルシェアも引き続き稼働人数が好調に推移する見込みである。

2026年6月期通期の業績予想は、売上高が前期比31.3%増の69.20億円、営業利益が同66.1%増の3.50億円、経常利益が同55.1%増の3.40億円、当期純利益が同31.5%減の2.20億円と期初計画を据え置いている。

さらに前日20日、株主優待制度の新設を発表した。2025年12月末を基準日として、以降は毎年12月末時点で100株以上を保有する株主を対象に、1,000円分のデジタルギフトを進呈する。優待品はPayPayマネーライト、QUOカードPay、Amazonギフトカード、Visa eギフト、図書カードNEXT、Google Playギフトコード、PlayStation Storeチケット、Uber Eatsギフトカードなど複数の選択肢から選択可能。対象株主には「株主優待のご案内」が郵送され、WEB上で希望の品を選び手続きを行うことで受け取る形式となる。贈呈時期は毎年12月末を基準日とし、基準日から3ヶ月以内の発送を予定。今回の制度導入は、株主への利益還元と中長期的な株式保有促進、認知度向上、株式の流動性向上を目的とする施策である。今期予想配当35円となるなか、配当と優待を合わせた総合利回りは5.3%(前日終値845円で算出)となる。

同社は、31/6期に向けた飛躍的成長に備えて、26/6期から28/6期までを構造改革期間として戦略的な先行投資を実行する。28/6期の売上高は112.90億円、営業利益14億円を見込み、31/6期には売上高200億円、営業利益37億円を見据えている。主力領域のコンサルファーム向け人材紹介に加えて、成長ポテンシャルの高い事業会社向け人材紹介とスキルシェアを新たな収益の柱として育成していく。28/6期の売上高は100億円超え、時価総額100億円の目標は必達目標と掲げるなか、今後の成長余地を鑑みると現状の時価総額44億円程度は割安水準と捉えられそうだ。

<AK>

フィスコニュース

マーケット ニュース一覧