ドリーム・アーツ Research Memo(6):「SmartDB」で「デジタルの民主化」を推進(4)
*13:36JST ドリーム・アーツ Research Memo(6):「SmartDB」で「デジタルの民主化」を推進(4)
■ドリーム・アーツ<4811>の事業概要
(主な機能)
・本部と店舗で異なるユーザーインターフェイス
「Shopらん」は、本部と店舗で異なるインターフェイスを採用している。本部のインターフェイスはスケジュー ル形式になっており、店舗への業務指示・業務負荷を一覧して把握できる。一方、店舗側のインターフェイスは、当日に処理すべき業務のみがタスクリストとして表示されるため、業務指示の選別や優先順位付けを行うことなく、対処すべき業務に集中できるようになる。
・指示通達及び情報収集機能
あらかじめ用意されたテンプレートを使用して、経営戦略、販売戦略に基づく指示通達を作成し、店舗を選択のうえ発信する。テンプレートはドラッグ&ドロップで操作する。また、業務実施状況の回答欄や、店舗スタッフの意見やアイデアを入力する欄を設ける機能も備えており、現場情報を素早く収集できる。
・その他の機能
人材教育を目的とする動画コンテンツ共有機能や、電子マニュアル機能がある。また、各店舗のアイデアやクレーム情報、店頭ディスプレイ画像などの共有や、備品発注・在庫移動などのワークフロー、QSC※チェック など、店舗運営に必要となる機能もある。
※QSC:Quality、Service、Cleanlinessの略。クオリティ(品質)、サービス(接客)、クリーンネス(清潔さ)の頭文字で構成された略語。チェーンストア経営において最も重視される指標のこと。
d) 特定顧客向け開発運用一体型サービス「DCR」
「DCR」は、企業固有の戦略要件に基づいてシステムを開発し、クラウド基盤上で運用しつつ継続的な機能拡張開発を行う、特定顧客向け開発・運用一体型のサービスである。初期のシステム開発は、プロフェッショナルサービス事業で開発を請け負うが、運用開始後は月額利用料によるクラウドサービスとして提供する。「DCR」は特定の顧客3社に限定し提供しており、ソリューション例としては、ケーブルテレビ運営会社向け営業支援ソリューション、流通小売業向け画像共有ソリューション、特殊法人向けファシリティ活用管理ソリューションがある。顧客数を増やす計画はなく、収益を確保しながら、最先端テクノロジーの活用による技術力の向上や、新たなプロダクト開発につながる顧客ニーズの発掘を目的としている。顧客の要件によっては、「SmartDB」をDCRシステムのパーツとして組み込むことも想定され、「SmartDB」を基盤とする新たなソリューションの開発の可能性を模索している。
(2) オンプレミス事業
オンプレミス事業は、「SmartDB」及び「INSUITE」のパッケージソフトウェアをオンプレミス環境で利用するパッケージソフトウェアとしてライセンスを提供している。ただし、新規顧客はSaaSを利用することとしており、パッケージソフトウェアの提供は既存顧客の追加発注に限定している。なお、パッケージソフトウェアの継続的な利用を促進するため、ソフトウェアメンテナンスを提供している。ソフトウェアメンテナンスには、技術的な問い合わせ対応に加え、バージョンアップ版の提供が含まれる。また、パッケージソフトウェアの拡張機能として開発したプラグインソフトウェア※の保守サービスも提供している。
※プラグインソフトウェア(plug-in software):あるアプリケーションソフトウェアの機能を拡張するソフトウェアを指す。個別に追加してバージョンアップが可能で、不要になればアプリケーションに影響を与えることなく削除できる。
(3) プロフェッショナルサービス事業
プロフェッショナルサービス事業は、クラウド事業及びオンプレミス事業にかかるサービスを提供している。請負契約もしくは準委任契約に基づくシステム開発及び役務提供を行い、投入した工数に応じてスポット収益を得る。
サービスの一例としては、各種SaaSのオンボーディング(導入支援)サービス、各種SaaSの利活用コンサルティングサービス、「DCR」の初期開発及び拡張開発などが挙げられる。また、パッケージライセンス用プラグインソフトウェアの改修及び追加開発やオンプレミス環境からのSaaS移行サービス、そのほかの役務提供サービスも提供している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 松本章弘)
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