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銘柄/投資戦略 2025/06/27 09:07 一覧へ

株式会社ネオマーケティング×著名投資家DAIBOUCHOU氏対談動画文字起こし(7)

*09:07JST 株式会社ネオマーケティング×著名投資家DAIBOUCHOU氏対談動画文字起こし(7) ネオマーケティング<4196>

たとえば、訪日客からすれば「もっと高くても構わない」と感じるようなサービスでも、日本側は日本人向けに画一的な内容と価格設定をしてしまっているため、機会損失が生じている事例もあります。訪日客は、当然ながら非日常的な体験や、普段感じられない価値を求めて来日しているため、少しサービスの内容をアップグレードするだけで、価格を2倍にしても受け入れられるというケースが実際に存在しています。

これまでは、日本国内では人やサービスの形を変えることに対する抵抗感が根強くありましたが、今後はこうした訪日需要を意識したサービスの見直しや進化が、より多く見られるようになるのではないかと期待しています。

●DAIBOUCHOU
たしかに、住所・携帯・銀行口座という“無限ループ”のような仕組みは、特に外国人の方にとっては大きな負担だと実感します。もちろん、簡単に手続きができるようにするとセキュリティ上の課題も出てくるとは思いますが、もう少し円滑に進められる仕組みに改善されると良いと感じます。

また、インバウンド向けのサービスについては、日本では人にかかるコストに対して適切な対価が設定されていない、あるいは無料で提供されているケースも少なくありません。人手がかかるサービスに対して、もっと料金を取ってもよいのではないかという認識は、私自身にもあります。

実際、それによって価格を引き上げ、付加価値を高め、サービスの質を向上させることができれば、企業にとっても収益性の向上につながるはずです。そうした改善のヒントや気づきを得ることができるのが、御社のサービスの大きな役割なのではないかと思います。

■ネオマーケティング 橋本様
人件費の面ももちろん重要ですが、それ以上に「経験価値」に対してどう価格を付けるかという点については、日本は非常に不得意だと感じています。

「この体験にはお金を取るべきではない」といった考え方が根底にあるのかもしれませんが、外部の視点から見ると、「この体験が加わるなら、もっとお金を払ってもよい」と思われるような場面がたくさんあります。必ずしも原価やコストがかかる内容ではなくても、そこに価値を見出し、価格を設定するという意識が十分に根づいていない印象があります。そうした点が、今後の重要な課題だと考えています。

●DAIBOUCHOU
確かに現在、コト消費が進んでいると思います。そこに「モノ」が介在していないという理由から、「お金を取ってはいけない」という認識が、日本人の中には根強くあるように思います。ただ、たとえば旅行のガイドや特別な体験など、日本人にとっては日常の延長であっても、訪日外国人にとっては非常に価値ある特別な体験になるケースもあります。

そういった部分にしっかりと付加価値を与えて、価格を設定していくという取り組みができればと思います。

次の質問です。マーケティングコンサルタントの採用が、業績成長における重要なKPIとして位置づけられているとお聞きしました。マーケティングコンサルタントとは、具体的にどのような業務を担っているのでしょうか。

■ネオマーケティング 橋本様
基本的には、クライアント企業のマーケティング課題に寄り添い、伴走するパートナーとして定義しています。クライアントの担当者は、「売れる商品を開発したい」「既存商品の売上が低下している」「新規事業を始めたい」「既存ターゲット層が高齢化してきたので若年層を開拓したい」といったさまざまな悩みを抱えており、そうした課題について当社にご相談をいただきます。

その課題に対して、最適な打ち手やマーケティングプランを提案し、実行に移していくことが、コンサルタントにとって最も重要な役割です。業務の流れとしては、まず現状把握のための調査からスタートし、その結果をもとに課題を整理し、戦略を立案します。その後、その戦略に基づいたマーケティング施策を実行するまでのプロセスを、一貫して伴走する形となっています。

マーケティングコンサルタントは、営業やコンサルタント的な側面が強い職種です。実際に業務を受託してプロジェクトがスタートすると、進行管理を含めたプロデューサー的な役割も担うことになります。これが現在のマーケティングコンサルタントの実態といえます。

●DAIBOUCHOU
この数が多ければ多いほど、多くのお客様とさまざまなマーケティング関連のビジネスを展開することができ、結果として業績の拡大につながるということですね。

■ネオマーケティング 橋本様
マーケティングコンサルタントは売上目標を担っているため、一定の人数がいないと全体として売上を拡大するのが難しい構造になっています。

●DAIBOUCHOU
なるほど。マーケティングコンサルタントを増やそうとしているのは、すでに見込み顧客が多く、現状の人員では対応しきれないため、人数を増やして対応力を高めていこうという考え方なのですね。

■ネオマーケティング 橋本様
はい。そういう側面もありますし、先ほどご説明したように、リードが多数蓄積しているという点も背景にあります。そうした潜在的な見込み顧客層に対して、こちらからアプローチをかけて接点を増やし、そこから実際の受注につなげていく活動も必要になります。そのため、現在は二つの軸、つまり既存顧客への対応強化と新規開拓の両面から人材を採用しているのが実情です。

●DAIBOUCHOU
既存顧客への対応に加えて、蓄積されたリードから新たな顧客を開拓していくという営業的な業務も担っていく、そうした役割を担う人材として、マーケティングコンサルタントを増やしていく必要があるということですね。

なるほど、わかりました。加えて、1年前からマーケティングコンサルタントの人数が37人から58人へと約1.5倍に増加していますが、それに比して売上はまだ大きく伸びていない状況です。教育期間などの要素も関係しているとは思いますが、この人数増加が業績に反映されてくるのは、いつ頃になる見通しでしょうか。

■ネオマーケティング 橋本様
おっしゃる通り、前期にかけてマーケティングコンサルタントの人員を大きく増加させましたが、その人員が稼働し、売上に結びつくまでには、当初の想定よりもリードタイムがかかっているのが現状です。

今期は教育体制を見直し、週次でPDCAを回すことで、インプットの内容や優先順位を適切にコントロールしながら指導を進めています。その成果は当第2四半期頃から徐々に現れ始めており、数字としても少しずつ結果が出始めてきました。

本格的に業績へ反映されていくのは来期になると見込んでおり、来期の売上目標は31億円に設定しています。そこに向けた人材育成を現在進めているところです。あわせて、採用活動も継続して行っており、中長期的な成長に向けた人材基盤の構築に取り組んでいます。

株式会社ネオマーケティング×著名投資家DAIBOUCHOU氏対談動画文字起こし(8)に続く

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