新興市場見通し:防衛関連株の人気継続へ、初値好調の直近IPO銘柄にも注目
*15:00JST 新興市場見通し:防衛関連株の人気継続へ、初値好調の直近IPO銘柄にも注目
■原油輸入の減少による企業活動停滞への懸念で売りが優勢
今週の新興市場は下落。日経平均は一時史上初の6万円台に乗せ、週間で+2.12%高と3週連続で上昇。一方、グロース市場指数は-2.43%安、グロース250指数は-2.80%安と3週ぶりに下落した。生成AI関連株の影響が大きい日経平均は上昇したが、ホルムズ海峡封鎖が長期化し、原油輸入の減少による企業活動停滞への懸念から、日本株全体では売りが優勢となった。時価総額最上位の銘柄群で構成するグロース市場コア指数は-5.65%と3週ぶりに大幅下落した。
時価総額上位銘柄では、蓄電システムのパワーエックス<485A>が対先週末比で15.52%高と急伸し、上場来高値を更新した。ホルムズ海峡封鎖の長期化観測を背景とする原油相場の高止まりや、プライム市場での生成AI株人気が追い風となった。オンコリスバイオファーマ<4588>は、腫瘍溶解ウイルスが米当局による優先審査の指定を受けたことを材料に同4.13%高としっかり。一方、技術承継機構<319A>は上場来高値更新後に利益確定売りに押されて、週間で同0.66%安とほぼ横ばい。時価総額が最大のトライアルホールディングス<141A>は、食料品の消費税率ゼロ化の実現性を巡る不透明感が悪材料となって同10.35%下落した。
その他、ドローン関連のACSL<6232>が同48.94%高と急騰。コアコンセプト・テクノロジー<4371>は、シグマクシス・ホールディングス<6088>が株式取得の方針を示したことをはやした先週の騰勢を維持して、同24.19%上昇し年初来高値を更新した。一方で、アイドマホールディングス<7373>は、国内証券会社による目標株価の大幅引き下げが嫌気されて年初来安値を更新した。
今週のIPOは、21-23日にグロースへバトンズ<554A>、SQUEEZE<558A>、犬猫生活<556A>が、24日にスタンダードへ梅乃宿酒造<559A>がそれぞれ上場し、いずれも初値が公開価格を上回った。なかでもバトンズは、初値の公開価格比が今年最大の2.54倍と好発進となった。
■データセンター関連株などにも物色が向かうか
来週・再来週の新興市場は、ホルムズ海峡封鎖の長期化で原油輸入がさらに細ることへの懸念が残る中、プライム市場での生成AI株人気によるデータセンター関連株としての切り口から、蓄電システムのパワーエックス<485A>に引き続き物色の矛先が向かいそうだ。また、今週末にACSL<6232>が前日比10%超の急伸で、グロースでの売買代金首位となっており、ドローンなど防衛関連株の人気継続を示唆する形となっている。同銘柄に加えて、同日に手じまい売りに押されたTerra Drone<278A>や、アストロスケールホールディングス<186A>、QPSホールディングス<464A>など宇宙関連株の反騰が期待できよう。
また、9日上場のソフトテックス<550A>から24日上場の梅乃宿酒造まで5銘柄連続で初値が公開価格を上回り、IPO市場の復調をうかがわせている。ただ、来週以降はIPO銘柄がないことから、新物人気は直近IPO銘柄に移るとみられる。ペット関連として個人投資家に注目されやすい犬猫生活や、初値が公開価格比4.5%高で上値余地を残す形となったSQUEEZEの動意が期待できよう。
なお、今週も東証による上場承認はなく、現在のところ、来週以降にIPOの予定はない。
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