日経平均は反落、売り一巡後は堅調な米国株先物を材料に下げ幅縮小
*15:35JST 日経平均は反落、売り一巡後は堅調な米国株先物を材料に下げ幅縮小
15日の米国株式市場はまちまち。ダウ平均は56.81ドル高(+0.15%)の37,305.16ドル、S&P500は0.36ポイント安(-0.01%)の4719.19ポイント、ナスダックは52.36ポイント高(+0.35%)の14,813.92で取引を終了した。NY連銀のウィリアムズ総裁が早期利下げを否定したため、寄り付き後、下落。その後、アトランタ連銀のボスティック総裁が来年下半期の利下げを予想していると発言すると、上昇に転じた。過去最高値付近での利食い売りに、ダウは一時下落に転じるも、終盤にかけ航空機メーカーのボーイングがけん引する形で底堅く推移。ナスダックも半導体インテルの上昇や金利先安感にプラス圏を維持し年初来高値で終了した一方、S&P500は反落となった。
方向感に欠ける外部環境を受けて、日経平均は先週末の大幅反発の反動が先行し反落でスタート。為替市場では、ドル・円が142円台前半と先週末大引け時点よりもやや円安に振れたが、日本銀行の金融政策決定会合が明日19日まで開催されることから、日銀会合への警戒感に伴い不動産株などが下げ幅を拡大した。日経平均は32500円台まで下落したものの、時間外の米国株先物が堅調に推移していることなどを材料に、後場は下げ幅をじりじりと縮小。ドル・円の動きも静かだったことから、日経平均は32700円台まで戻して取引を終えた。
大引けの日経平均は先週末比211.57円安(-0.64%)の32758.98円となった。東証プライム市場の売買高は15億7310万株、売買代金は3兆6258億円だった。セクターでは、保険業、石油・石炭製品、不動産業、電気・ガス業、ゴム製品などが下落した一方、海運業、輸送用機器、パルプ・紙、精密機器の4業種が上昇した。東証プライム市場の値上がり銘柄は26%、対して値下がり銘柄は70%となっている。
日経平均採用銘柄では、日銀会合への警戒感から住友不動<8830>、東急不動産HD<3289>、三井不動<8801>など不動産株が売られたほか、東京海上HD<8766>や、第一生命HD<8750>、三井住友トラストHD<8309>など金融関連株も弱い。その他の銘柄では、今期業績の大幅営業減益見通しが嫌気されてセルソース<4880>が急落した。
一方、武装組織による船舶への攻撃を受けて業界大手のマースクが紅海の運行を見合わせたことを受けて、川崎汽船<9107>、日本郵船<9101>、商船三井<9104>の上げが目立った。また、総還元性向を上回る自社株買い発表が材料視されて日産化<4021>も買われたほか、一部証券会社が「買い」に格上げしたことで豊田通商<8015>も上昇した。
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