豆蔵デジタルHD:デジタルシフト・サービスの高度人材採用も順調で2桁増収増益、配当利回りは5%弱
*11:50JST 豆蔵デジタルHD:デジタルシフト・サービスの高度人材採用も順調で2桁増収増益、配当利回りは5%弱
SIer/DXコンサルを超越するデジタルシフト・サービスカンパニーを標榜する豆蔵デジタルホールディングス<202A>は、11月12日に2025年3月期の中間(2Q)期決算を発表している。2Q累計業績は、売上高が前年同期比9.3%増の5,266百万円、営業利益が同6.3%増の971百万円で着地した。既存顧客における継続案件や拡大案件が着実に進捗したことによって前年同期比で増収増益を実現、足元の採用状況も順調に推移しており、通期業績予想達成に向け、順調に進捗している。激化する採用環境においても人材確保は順調であり、コストをこなしての増収増益となる。エンジニア数は毎年増加、今年度予定採用77名に対して9月末までに58名確保しており、達成率75%で進捗。グループエンジニア約760名のうち、約20名は博士課程を修了、修士課程修了者を含めると100名以上が大学院卒。離職率は7%台であり、情報通信業界平均の11.9%より低い状況で推移している。2025年3月通期は、売上高で前期比10.1%増の10,552百万円、営業利益で同15.1%増の2,071百万円と2桁増収増益が見込まれている。配当も重視しており、配当利回りは4.84%に達する。
なお、豆蔵デジタルホールディングスは、企業のデジタルシフトを実現し、顧客とともにデジタル競争力を高めるためのクラウドコンサルティングサービス(2024年3月期全体売上高に対して36.3%)、AIコンサルティングサービス(同7.7%)、AIロボティクス・エンジニアリングサービス(同15.1%)、モビリティ・オートメーションサービス(同40.9%)を手掛けている。ソフトウェア×工学技術でお客様の価値創造を支援するテクノロジーコンサルティングファームである株式会社豆蔵を核として、最も親和性が高く相乗効果の期待できる車載ECU開発やファクトリーオートメーションなどを手がけるコーワメックス、SAPやMicrosoft Dynamics 365といったERP導入を展開するエヌティ・ソリューションズの3社を完全子会社とする持株会社となった。2020年6月には豆蔵K2TOPHD(インテグラル出資により設立)にてMBOを実施、2021年4月には豆蔵、エヌティ・ソリューションズ、コーワメックスを加えてグループ新体制開始、約3年間の構造改革と事業変革を経て、2024年6月に再上場を果たしている。構造改革と事業変革により、企業がDX進化していくフェーズを網羅しており、MBO前後で大幅に経営効率を改善、MBO前の2019年3月期は売上高24,441百万円、営業利益2,411百万円、営業利益率9.9%、社員数で約2,000名だったものが、今期は社員数で約800名、営業利益率19.6%まで上昇する見込み。なお、同社グループは豆蔵K2TOPHD(インテグラル出資により設立)から経営指導等を受けていた時期もあったが、当該経営指導等は解消している。金融、通信、製造、商社等多様な業界の大手優良企業を顧客として抱え、プライム上場企業(含む関連会社)からの売上高比率80%超、平均取引年数約8年と強固な顧客基盤を確立している。
中期経営計画を開示しており、量的成長と質的成長の2つを掲げている。量的成長では、「豆蔵Way/人材育成メソッド」を通じたエンジニアの質の向上や豆蔵独自のブランディング強化を含めた採用メソドロジーを展開して人材の質を重視した採用戦略をとっていく。質的成長では、最先端技術の活用によりデジタル ビジネス領域での事業規模を拡大していくようだ。2027年3月期にかけてトップラインはCAGR10~12%、営業利益は同15~17%で安定的な成長を中長期的に持続することを重視。主力のクラウドコンサルティングでは活況な基幹系システムの刷新市場を背景としたモダナイゼーションサービスやERP導入支援サービスの拡大、モビリティ・オートメーションではソフトウェア定義車両(SDV)の拡大に伴い、車載電子制御製品などの需要の高まり、AIロボティクスでは、人件費高騰・人口枯渇を背景に製造業を中心とした省人化・自動化に関する需要の高まりが追い風となっている。
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