サイオス Research Memo(4):2025年12期業績は利益ベースで再上方修正の可能性も視野に
*14:04JST サイオス Research Memo(4):2025年12期業績は利益ベースで再上方修正の可能性も視野に
■今後の見通し
1. 2025年12月期の業績見通し
サイオス<3744>の2025年12月期の連結業績は、売上高で前期比7.6%減の19,000百万円、営業利益で同526.9%増の220百万円、経常利益で同53.4%増の290百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同43.1%減の200百万円としている。KPIとするEBITDAは同212.0%増の272百万円、ROICは前期の1.5%から8.9%と大きく上昇する見通しだ。売上高は期初計画を据え置いたが、各利益は中間期の計画上振れ分を反映して上方修正した。下期は景気の先行きが不透明なことから、保守的に当初計画を据え置いた。
企業のDX投資は引き続き活発で、足元の受注状況も堅調に推移しているようだ。そのため、売上高は計画どおりに推移する見通しである。費用面では、下期に研究開発費やマーケティング費用を積み増す可能性がある。しかし、通期の営業利益計画に対する中間期の進捗率が81.8%に上っていることから、市場環境の急速な悪化がなければ利益ベースで再上方修正する可能性は十分にあると弊社では見ている。
業績修正後の事業セグメント別売上計画は非開示としているが、基調については中間期の状況と大きく変化はないものと考えられる。プロダクト&サービスについては、1) 「LifeKeeper」のサブスクリプション販売強化、2) 「Gluegentシリーズ」の成長、3) 複合機向け文書管理SaaSの強化、の3点に注力しストック型ビジネスの積み上げを図る。「LifeKeeper」は、現状国内では売り切り販売が中心となっているが、収益の安定性向上に向け、新規顧客だけでなく既存顧客の契約更新時にもサブスクリプション契約を提案していく。「Gluegent」シリーズは、引き続き新規顧客の獲得と既存顧客のアップセル並びに解約防止に努めることで、年率2ケタ成長を目指す。文書管理SaaSは業務負担の軽減につながる「AI-OCR機能」搭載の「Quickスキャン AI」の拡販に注力する。コンサルティング&インテグレーションではAPIソリューション、ソフトウェア&セールスでは「RAG構築支援コンサルティングサービス」など需要が旺盛なソリューションが売上をけん引する見通しだ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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