後場に注目すべき3つのポイント~39000円台回復後は自民党総裁選を見極めるムード強まる
*12:30JST 後場に注目すべき3つのポイント~39000円台回復後は自民党総裁選を見極めるムード強まる
27日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・日経平均は小幅続伸、39000円台回復後は自民党総裁選を見極めるムード強まる
・ドル・円は伸び悩み、ドル買いは一巡
・値上り寄与トップは東京エレクトロン<8035>、同2位はファナック<6954>
■日経平均は小幅続伸、39000円台回復後は自民党総裁選を見極めるムード強まる
日経平均は小幅続伸。前日比39.02円高(+0.10%)の38964.65円(出来高概算9億3000万株)で前場の取引を終えている。
26日の米国株式市場は上昇。ダウ平均は260.36ドル高(+0.62%)の42175.11ドル、ナスダックは108.08ポイント高(+0.60%)の18190.29、S&P500は23.11ポイント高(+0.40%)の5745.37で取引を終了した。予想を上回った経済指標を受けて、景気見通し改善に伴う買いに、寄り付き後、上昇。中国政府が成長目標達成のため財政支援強化する方針を示し需要回復見通しも支援材料となった。ナスダックは半導体のマイクロンの上昇がけん引。相場は終日堅調に推移し終了した。
米国株高や為替の円安推移などを材料に、東京市場は買い優勢で取引を開始した。日経平均は9月2日以来となる39000円台を回復してスタートしたが、配当落ちや前日の1000円超の上昇などが意識されて、上値は重くなった。実質的な次の首相が決まる自民党総裁選の投開票を午後に控えていることも売買手控え材料となった。
日経平均採用銘柄では、資生堂<4911>、安川電機<6506>、ファナック<6954>など中国関連銘柄の一角が買われたほか、米テック株の上昇を受けて、レーザーテック<6920>、東京エレクトロン<8035>、ルネサスエレクトロニクス<6723>など半導体株の一角が上昇。このほか、荏原製作所<6361>、住友鉱<5713>、オムロン<6645>、レゾナック<4004>などが買われた。
一方、原油価格下落を受けてENEOSホールディングス<5020>、INPEX<1605>が下落したほか、三井住友トラストHD<8309>、三井住友<8316>、コンコルディア<7186>、みずほ<8411>、MS&AD<8725>、野村<8604>など金融株が総じて売られた。このほか、大成建設<1801>、大林組<1802>、ニチレイ<2871>、ニデック<6594>などが下落した。
業種別では、機械、精密機器、化学、繊維製品、ゴム製品などが上昇した一方、石油・石炭製品、鉱業、パルプ・紙、銀行業、証券・商品先物取引業などが下落した。
自民党総裁選の投開票は13時からスタートし、結果は14時20分頃に伝わる予定だが、9名が立候補し本命不在の総裁選となったことで決戦投票となるのは必至と見られている。決選投票の結果は15時40分頃と大引け後に伝わる公算が大きいことから、後場の東京市場は模様眺めとなろう。ただ、金融株やグロース市場の一部銘柄には「高市トレード」が入っているとの観測もあるが、一回目の結果発表時に高市氏が敗れた場合、こうした銘柄の巻き戻しが活発化となる可能性はあるので注意は必要だ。
■ドル・円は伸び悩み、ドル買いは一巡
27日午前の東京市場でドル・円は伸び悩み、144円76銭から145円56銭まで上昇後は145円付近に失速した。仲値にかけて国内勢のドル買いが強まったが、買いは一巡。一方、日経平均株価は上値が重く、株高を好感した円売りは限定的のようだ。
ここまでの取引レンジは、ドル・円は144円76銭から145円56銭、ユーロ・円は161円82銭から162円56銭、ユーロ・ドルは1.1162ドルから1.1177ドル。
■後場のチェック銘柄
・ライスカレー<195A>、Liberaware<218A>など、7銘柄がストップ高
※一時ストップ高(気配値)を含みます
・値上り寄与トップは東京エレクトロン<8035>、同2位はファナック<6954>
■経済指標・要人発言
【経済指標】
・日・9月東京都区部消費者物価指数(生鮮食品除く):前年比+2.0%(予想:+2.0%、8月:+2.4%)
・中・8月工業企業利益:前年比-17.8%(7月:+4.1%)
【要人発言】
・クック米FRB理事
「労働市場は堅調だが、顕著に冷え込んでいる」
「インフレ上振れリスクは減少、雇用の下振れリスクは増加」
<国内>
・14:00 7月景気動向指数・先行(速報値:109.5)
<海外>
・特になし
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