前場に注目すべき3つのポイント~大幅高の反動も押し目買い意欲は強い~
*08:37JST 前場に注目すべき3つのポイント~大幅高の反動も押し目買い意欲は強い~
28日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■大幅高の反動も押し目買い意欲は強い
■キヤノン、25/12下方修正 営業利益4510億円←4600億円
■前場の注目材料:トヨタ自、4-9月期、世界販売最高、526万台超、HV好調
■大幅高の反動も押し目買い意欲は強い
28日の日本株市場は、前日の大幅高による利食いが意識されやすいだろうが、底堅さが意識される相場展開になろう。27日の米国市場はNYダウが337ドル高、ナスダックは432ポイント高だった。米中貿易問題を巡り、トランプ米大統領やベッセント米財務長官の発言を受けて、過度な警戒感が和らいだ。クアルコムがAIデータセンターに本格参入するとの発表を受けて買われ、他の半導体株への物色が広がった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比105円安の50485円、円相場は1ドル=152円70銭台で推移している。
日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形で、やや売りが先行して始まりそうだ。もっとも、日経225先物は前日に1270円と大幅に上昇したことからみれば、小幅な下げにとどまっている。ナイトセッションでは概ね50400円~50500円辺りでの高値保ち合いが続いており、押し目待ち狙いの買い意欲は強そうだ。米国ではクアルコムやエヌビディアなど半導体株の一角が買われ、米SOX指数は最高値を更新しており、アドバンテスト<6857>やソフトバンクG<9984>などの動向が注目されそうだ。
決算発表が本格化してくるが、昨日は先週末に決算を発表した信越化<4063>や中外薬<4519>の弱さが目立った。高市トレードが活発化するなかにおいても業績に対する冷静な動きがみられており、きょうの引け後に決算を控えているアドバンテストの動向が注目されそうだ。先回り的な動きをみせてくるようだと、指数インパクトの大きさから先物市場への手掛かり材料になりやすく、指数を押し上げてくる可能性はありそうだ。利食いに向かわせるようだと、神経質なムードが強まりそうである。
また、日米首脳会談が行われる。会談の内容等が伝えられるなかで、良好な日米関係が示されるようだと、高市トレードが一段と活発化する可能性がある。イベント通過で前日の大幅な上昇に対する利食いが強まることもありそうだが、押し目待ち狙いの買いスタンスに向かわせそうだ。日経平均株価は5万円の大台乗せから一気に節目の50500円台に乗せてきており、買い遅れている海外ファンドによる資金流入のほか、売り方の買い戻しの動きが強まることで、全体としての底堅さが意識されそうである。
■キヤノン、25/12下方修正 営業利益4510億円←4600億円
キヤノン<7751>は2025年12月期業績予想の修正を発表。営業利益を4600億円から4510億円に下方修正した。修正は今期3回目。ただし、市場コンセンサス(4500億円程度)は辛うじて上回る。8月に確定した各国への米追加関税分を織り込んで企業投資や個人消費への影響を考慮した。生成人工知能(AI)の需要が高まるなか、半導体露光装置は堅調な展開となる見通し。
■前場の注目材料
・日経平均株価は上昇(50512.32、+1212.67)
・NYダウは上昇(47544.59、+337.47)
・ナスダック総合指数は上昇(23637.46、+432.59)
・SOX指数は上昇(7167.98、+191.04)
・VIX指数は低下(15.79、-0.58)
・米長期金利は低下
・活発な自社株買い
・東証による企業価値向上の要請
・トヨタ自<7203>4-9月期、世界販売最高、526万台超、HV好調
・三菱電機<6503>南ア社に出資、DC向け空調機器一括対応
・横浜ゴム<5101>メキシコに新棟建設、車用ホース増強
・ウィルG<6089>ウィルオブ・コンストラクション、外国人施工管理技士を育成、年度内200人採用
・京都FG<5844>京都銀行、中小の海外事業支援、国際協力銀行と協力
・スズキ<7269>「ジムニーノマド」、1月30日に受注再開
・ヤマハ発<7272>台湾社と合弁、浜松で産ロボ生産
・ニレコ<6863>応用光研工業を買収
・富士通<6702>AIエージェントで先陣、独自LLM活用
・積水化学<4204>1m幅投入、ペロブスカイト今年度末にも
・出光興産<5019>ベトナムでバイオマス燃料量産、年12万トン
・三井化学<4183>ダイセル子会社にエンプラ営業委託、来年1月から
・西松建設<1820>東京・浜松町にコンパクトオフィス竣工、柔軟にレイアウト
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・日米首脳会談
<海外>
・特になし
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