買い一巡後は45000円処での底堅さを見極め
*08:30JST 買い一巡後は45000円処での底堅さを見極め
29日の日本株市場は、やや買い優勢の展開になりそうだが、全体としてはこう着感が強まりやすいだろう。26日の米国市場はNYダウが299ドル高、ナスダックは99ポイント高だった。8月の米個人消費支出(PCE)統計で、食品とエネルギーを除くPCEコア価格指数が予想と一致したことで、利下げ軌道が継続との期待から買い優勢の展開となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比80円高の45130円、円相場は1ドル=149円40銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや買い先行で始まることになろう。中間決算の配当権利落ち日となり、日経平均株価で300円弱とみられている。そのため、買い一巡後は節目の45000円での攻防が意識されやすいと考えられる。ボリンジャーバンドの+1σが44974円辺りに位置しているため、同水準での底堅さがみられてくるようだと、押し目待ち狙いの買いを誘う可能性がありそうだ。
また、先週末は配当志向の物色からTOPIX型にシフトしており、足もとで相場をけん引してきた半導体株の一角には利益確定の売りが入っていた。イベント通過で再びハイテク株への資金流入がみられるかが注目されるところであり、ソフトバンクG
<9984>などの動向を睨みながらの展開になろう。ハイテク株の調整が続くようだと、先物市場でのショートを誘う可能性もあり、不安定な相場展開が見込まれる。
ただ、10月4日に投開票される自民党総裁選を控えていることで、積極的に売りを仕掛けてくる動きは考えにくいところではある。そのため、短期的に下へのバイアスが強まる局面があるようだと、その後のリバウンドを狙った押し目買いのスタンスになりそうだ。もっとも、週末には米雇用統計を控えている。米国では経済指標の結果を受けた追加利下げへの思惑に振らされやすい需給状況であり、積極的な上値追いの動きも手控えられそうだ。
ハイテク株のリバウンドを見極めつつ、個別の材料を手掛かりとした物色に向かわせやすい。そのほか、相対的に弱さが目立っていた中小型株のリバウンド狙いの動きも意識されよう。26日の引け後に決算を発表したところでは、近鉄百貨店<8244>、オークワ<8217>、ニューテック<6734>の動向が注目される。
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