過熱を冷ましつつも下値切り上げのトレンドが継続
*08:28JST 過熱を冷ましつつも下値切り上げのトレンドが継続
12日の日本株市場は、連日で史上最高値を更新することになろう。11日の米国市場はNYダウが617ドル高、ナスダックは157ポイント高だった。8月の米消費者物価指数(CPI)は予想に一致したほか、新規失業保険申請件数の増加を受けて、米連邦準備理事会(FRB)の利下げを後押しするとの見方に向かわせた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比335円高の44505円、円相場は1ドル=147円10銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする形から、買い先行で始まることになろう。日経225先物
(12月限)のナイトセッションは中盤にかけて44570円まで買われる場面もみられた。先物は9月の配当落ち分を考慮しているため、現物市場においては44700円辺りまで上昇してくる可能性がありそうだ。日経平均株価は前日の上昇でボリンジャーバンドの+2σ(44245円)を突破しており、+3σ(44949円)とのレンジが意識されてくることになりそうだ。短期的な過熱感が警戒されてくる可能性はあるものの、引き続き指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均株価をけん引する形になるようだと、上へのバイアスが強まりやすいだろう。
本日は9月限の先物オプション特別清算指数算出(SQ)となるが、SQに絡んだ商いで買いが見込まれ、SQ通過後は利益確定の流れに向かう可能性はあるだろう。ただし、足もとの急ピッチの上昇で買い遅れているファンドによる押し目買い意欲は強そうである。そのため、短期的な過熱を冷ましつつも下値切り上げのトレンドが継続しそうである。昨日強い値動きが目立った半導体やAI関連などは利食いが入りやすいだろうが、引き続き資金が集中しやすい需給状況だろう。出遅れている半導体株などを探る動きなどもありそうだ。
一方で、海外勢による資金流入が継続するなかでは、日経平均型などのインデックス買いが中心になりやすいだろう。そのため、中小型株など個人主体の銘柄については相対的に鈍い動きになりそうだ。低位材料株などでの短期的な値幅取り狙いにとどまりそうである。
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