ケアネット Research Memo(6):利益の蓄積により強固な財務基盤を実現。短期・中長期の双方において懸念なし
*20:56JST ケアネット Research Memo(6):利益の蓄積により強固な財務基盤を実現。短期・中長期の双方において懸念なし
■業績動向
2. 財務状況と経営指標
ケアネット<2150>の2023年12月期末の総資産は前期末比1,097百万円増加の14,168百万円となった。主な変動要因を見ると、流動資産では現金及び預金が1,011百万円増加した一方で、売上債権が152百万円減少した。固定資産ではのれんが93百万円、投資有価証券が170百万円増加した一方で、ソフトウェアが16百万円減少した。
負債合計は前期末比384百万円減少の2,667百万円となった。主な変動要因を見ると、流動負債では買掛金が21百万円、ポイント引当金が32百万円増加した一方で、役員賞与引当金が135百万円減少した。固定負債では役員株式給付引当金が21百万円増加した一方で、長期借入金が35百万円減少した。純資産は同1,481百万円増加の11,501百万円となった。主な変動要因として、利益剰余金1,240百万円の増加が挙げられる。
経営指標を見ると、収益拡大や増資による純資産の増加によって自己資本比率が前期末の76.4%から79.3%に上昇した。純資産の増加に応じた収益を確保できない場合、ROEが低下するという側面が見られるが、足元の業績は増収基調を継続しており懸念はないと考える。また、現金及び預金も90億円に迫る水準まで積み上がるなど、利益の蓄積に伴って財務基盤も強化されている。有利子負債比率は0.9%と実質無借金経営であり、財務の健全性は非常に高いと弊社では考える。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木稜司)
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