NYの視点:米1月雇用、市場は年次改定に注目
*07:46JST NYの視点:米1月雇用、市場は年次改定に注目
米1月の雇用統計では、失業率が4.1%で12月と同水準で維持する見込みとなっているほか、非農業部門雇用者数は+17.5万人と、12月の+25.6万人から伸び縮小が予想されている。カリフォルニア州での山火事や天候により伸びが鈍化すると見られる。連邦準備制度理事会(FRB)は1月に開催した連邦公開市場委員会(FOMC)で、トランプ新政権による政策に加え、経済やインフレへの影響が明確になるまで、政策を当面据え置く姿勢をすでに示している。雇用統計の結果が、FRBの金融政策を大きく左右する可能性は現在のところ少ない。
市場は同時に発表される年次改定値に注目している。ゴールドマンサックスは強い結果を予想しているが、移民の純増による影響を受けた修正に注目。労働統計局(BLS)年次ベンチマーク改定の一環として、2023年4月から2024年3月までの雇用水準は約70万人の下方修正となる可能性が高いと見られている。8月発表された推計81.8万人下方修正と2009年以来で最大の下方修正となった。
米国の人口において、移民で350万人上方修正。家計調査において、雇用者数は230万人増加した見通し。労働参加率を0.11%ポイント押し上げ、失業率を0.04%引き上げると見ている。労働市場の底堅さが再確認される見通し。また、近年拡大していた家計調査と雇用統計の差が縮小することは労働市場動向を正確に見極めるうえでよい兆候と見られる。
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