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ispace:次回は月面着陸の可能性、今後数年で売上高は数百億円規模か

2024年05月30日 15:32 銘柄/投資戦略

*15:32JST ispace:次回は月面着陸の可能性、今後数年で売上高は数百億円規模か ispace<9348>は、ペイロードサービス(月面及び月周回へ顧客から預かる荷物を輸送するサービス)が主力。ペイロードサービスでは月に輸送する物資である顧客の荷物(ペイロード)を同社グループのランダーやローバーに搭載し、月まで輸送するサービスを提供する。ロケットでの打ち上げの手配からランダーによるペイロードの輸送は勿論のこと、打ち上げの約1~2年前頃を目途に開始される、顧客のペイロードをランダー及びローバーに搭載するための技術的なアドバイスやインターフェースの調整、更にはペイロード輸送後の実験に必要な電力供給や、ペイロードが獲得したデータの通信等に係るサービスも提供する。

民間企業として世界で初めて月面着陸を目指したミッション1(同社グループでは、基本的に1機のランダーによる1回の月着陸及び月面探査のプロジェクトを「1ミッション」と定義し、ミッション単位で事業を運営している。)では月面着陸には至らなかったものの、事前に設定した10個の成功指標の内のサクセス8迄を完了し、また着陸フェーズを含む貴重なフライトデータを入手し、R&Dミッションとしての成果を獲得した。ミッション1では高度100 kmからの着陸態勢に入り着陸直前に機体の姿勢は垂直が保たれていたことも確認されている。しかし組み込まれていたソフトウェアが高度認識を誤り、最終的に墜落となり月面着陸はできなかった。ミッション1では月面着陸は実現できなかったが、失敗の理由は上記の通り明らかとなっており、次回は無事月面着陸が実現される可能性は高いと思われる。

25年3月期業績については、売上高は前期比71.1%増の4,033百万円、営業利益は13,165百万円の赤字を計画している。現在は2024年冬のミッション2、2026年のミッション3打ち上げに向けて開発を進めている。また同社の売上はミッションの開発進捗にともない計上されるようになっており、25年3月期の売上高はミッション3に係るペイロードサービスが牽引する見込み。26年3月期にはミッション4に係る売上計上も本格化する見通しで、27年3月期にはミッション6までの売上計上も見込まれる。ミッション1、2は元々R&Dの要素が強く、収支は赤字が見込まれるミッションであったが、ミッション4以降ではミッション単体での黒字化を目指している。今後数年で売上高は数百億円規模に成長する可能性がある。


<NH>

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