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ムゲンE Research Memo(5):2024年12月期は過去最高利益を達成。外国人向けや地方エリアが販売を伸ばす

2025年03月12日 14:05 銘柄/投資戦略

*14:05JST ムゲンE Research Memo(5):2024年12月期は過去最高利益を達成。外国人向けや地方エリアが販売を伸ばす ■業績動向

1. 2024年12月期の業績概要
ムゲンエステート<3299>の2024年12月期は、売上高が前期比20.4%増の62,187百万円、営業利益が同62.1%増の9,623百万円、経常利益が同68.9%増の8,858百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同66.6%増の6,086百万円と、増収増益となり、利益は過去最高を更新した。

不動産業界の事業環境は、日本銀行によるマイナス金利政策の解除や追加利上げが実施されたものの、不動産需要への影響は限定的であり、需要は引き続き堅調に推移した。首都圏の中古マンション成約件数は前期を上回り、成約価格も上昇した。

主力の不動産買取再販事業では、投資用不動産及び居住用不動産の大型物件の販売が売上高をけん引した。特に投資用不動産の販売は、賃料の緩やかな上昇やインバウンド増加などの影響により、件数で177件(前期比47件増)、売上高で27,043百万円(同31.2%増)と販売を伸ばした。中国・台湾などアジア諸国からの高い需要により外国人向けの売上高は、投資用不動産及び居住用不動産あわせて同67.4%増の21,032百万円となった。また地方エリアにおける販売が進捗したことも増収に寄与した。不動産開発事業は、自社ブランド「SIDEPLACE」シリーズのリーシング及び販売により売上高で同157.0%増の2,509百万円となった。不動産特定共同事業は、多様なアセットタイプの提供に注力し、ナーシングホーム、賃貸レジデンス、ホステルを販売し、売上高で同11.5%増の2,141百万円と前期を上回った。利益面では、人件費や販売手数料の増加はあったものの、増収による売上総利益増(2,329百万円)及び売上総利益率の改善(2,828百万円)により、大幅な増益となった。


自己資本比率は36.6%であり、健全な財務基盤による資金調達力が強み
2. 財務状況と経営指標
2024年12月期末の総資産は前期末比7,140百万円増の87,503百万円と資産規模が拡大した。そのうち流動資産は9,536百万円増であり、販売用不動産の7,881百万円増加及び現金及び預金の1,595百万円増加が主な要因である。固定資産は2,384百万円減であり、有形固定資産の2,383百万円減少が主な要因である。

負債合計は前期末比2,908百万円増の55,426百万円となった。そのうち流動負債は2,812百万円増であり、短期借入金が1,334百万円減少したものの、1年内償還予定の社債が2,958百万円増加したことが主な要因である。固定負債は95百万円増であり、社債が3,145百万円減少した一方で、長期借入金の2,930百万円増加が主な要因である。有利子負債の残高は1,172百万円増加して48,834百万円となった。純資産合計は4,232百万円増の32,076百万円であり、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等により利益剰余金が増加したことが主な要因である。

また、経営指標では、流動比率が375.5%(前期末380.8%)、自己資本比率が36.6%(同34.5%)となっており、健全かつ安定している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)

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