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三栄コーポ Research Memo(3):良品計画に代表される大手顧客からのOEMと輸入ブランド中心の店舗販売を展開

2024年12月13日 13:03 銘柄/投資戦略

*13:03JST 三栄コーポ Research Memo(3):良品計画に代表される大手顧客からのOEMと輸入ブランド中心の店舗販売を展開 ■事業概要

1. 家具家庭用品事業の動向
三栄コーポレーション<8119>最大の事業セグメントが家具家庭用品事業である。この事業は、OEMの比率が売上高の90%前後と高く、良品計画に代表される大手顧客の事業の伸びとともに成長してきた。良品計画とその子会社への売上高構成比は52.0%(2024年3月期、全セグメント合計)であり、大きな存在である。新たな販売チャネルとしてさらなる成長が期待されるのが自社のeコマースインテリアショップ「MINT」である。楽天市場やYahoo!ショッピングで1,000を超えるアイテムを販売しており、リーズナブルな価格の良質なベッドやマットレス、アンティーク調家具、インテリア、ガーデンエクステリア、アウトドア用品等が消費者のニーズに合致している。同社では、自社ブランドやOEM商品の製造及びODM提案が可能な開発拠点として、マレーシアに家具・インテリアの自社工場(約4,000平方メートル)を有している。

2. 服飾雑貨事業の動向
服飾雑貨事業では、OEMも行っているが、家具家庭用品事業と比較するとブランド事業の売上割合が大きい。ドイツで誕生して250周年を迎える歴史あるコンフォートサンダル・シューズを扱う「BIRKENSTOCK」も取扱いブランドの1つであるが、この商材を含め子会社の(株)ベネクシーが小売り事業を運営する。なお、従来は「BIRKENSTOCK」専門店を展開していたが、2024年9月に契約を終了し、直営セレクトショップ「BENEXY」「Quorinest(クオリネスト)」等に業態転換を進めている。そのほかにも、ハンズフリーと解剖学的インソールが特徴のフットウェア「OrthoFeet(オーソフィート)」、ベルギー発のブランドバッグ「Kipling」、環境性能に優れたセレクトブランド商品群「Our EARTH Project」などを取り扱う。

3. 家電事業の動向
OEM事業では、中国の子会社である三發電器製品(東莞)有限公司、香港の子会社である三發電器製造廠有限公司が小物家電を製造・輸出する。ブランド事業においては、調理家電の自社ブランドである「Vitantonio」、理美容家電の「mod’s hair」、業務用調理機器の「MULTI CHEF(マルチシェフ)」などを製造販売している。「Vitantonio」では、ホットサンドベーカーやコードレスボトルブレンダーなどが売れ筋である。ホットサンドを家庭で作るという生活スタイルやオリジナルドリンクが楽しめる生活スタイルなどを提案するユニークな家電ブランドとして知名度が高い。現在は巣ごもり需要が一段落したこともあり、ブランドの再生に挑戦中である。アフターコロナ期に入り理美容家電は需要が回復基調にある。ヘアドライヤーやヘアアイロンのほかにも、堅調な売上となっている「mod’s hairコンパクトイオンヒートブラシ」もある。セグメント業績は、工場稼働率の低下などにより苦戦しており、生産設備・生産体制の合理化を推進中である。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)

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