日経平均は大幅反落、一時36000円を割り込むが下げ幅を縮小
*12:08JST 日経平均は大幅反落、一時36000円を割り込むが下げ幅を縮小
日経平均は大幅反落。前日比645.70円安(-1.74%)の36382.57円(出来高概算11億6000万株)で前場の取引を終えている。
10日の米国株式市場は大幅反落。ダウ平均は890.01ドル安の41911.71ドル、ナスダックは727.90ポイント安の17468.32で取引を終了した。トランプ大統領が週末のインタビューで政策の大幅修正で経済が過渡期にあると言及し、景気後退入りも除外しなかったため警戒感に寄り付き後、下落。特にハイテクでの利益確定売りが目立ち、相場は終日軟調に推移した。終盤にかけて関税を巡る不透明性などに手仕舞い売りが一段と強まり、下げ幅を拡大し終了。
米国株の大幅安と為替の円高推移などを受けて、東京市場は売り優勢で取引を開始。日経平均はマドを空けて急落。為替の円高加速や金融株が一段安となった局面では、日経平均は一時36000円を割り込んだ。ただ、為替の円高ドル安が一服したことや、ファーストリテ<9983>が下げ幅を縮小したことで、日経平均は下げ幅を縮小して前場の取引を終えた。
日経平均採用銘柄では、フジクラ<5803>、古河電工<5801>、住友電工<5802>など電線株の下げが目立ったほか、IHI<7013>、日本製鋼所<5631>、川崎重<7012>など防衛関連銘柄も弱い。また、みずほ<8411>、野村<8604>、りそなHD<8308>、T&Dホールディングス<8795>、ふくおか<8354>、第一生命HD<8750>、しずおかFG<5831>、三菱UFJ<8306>など金融株も下げを拡大した。このほか、コニカミノルタ<4902>、富士通<
6702>、日本電気<6701>などが下落。
一方、サッポロHD<2501>、イオン<8267>、キッコーマン<2801>、花王<4452>、日清粉G<2002>などディフェンシブ銘柄の一角が買われた。また、横河電機<6841>、ダイキン<6367>など機械株の一角も上昇。このほか、あおぞら銀行<8304>、川崎汽船<9107>などが買われた。
業種別では、非鉄金属、銀行、証券・商品先物取引、保険、電気機器などが下落した一方、海運のみ上昇した。
後場も為替市場を横目に見た展開となりそうだが、為替の円高進行が一服したことで、後場の日経平均は下げ幅をじりじりと縮小する可能性はある。週末に3月限オプション・先物特別清算値(SQ値)算出も控えていることから思惑的な売買も入りそうだ。指数インパクトが大きいファーストリテは目標株価引き下げも投資判断引き上げのニュースもあることから、同社の動向が注目されよう。
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