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欧米為替見通し: ドル・円は下げ渋りか、米雇用情勢の悪化も金融政策に思惑

2025年03月07日 17:25 市況・概要

*17:25JST 欧米為替見通し: ドル・円は下げ渋りか、米雇用情勢の悪化も金融政策に思惑 7日の欧米外為市場では、ドル・円は下げ渋る展開を予想する。今晩の米雇用統計が悪化し、景気後退が顕著になればドル売り地合いが強まる見通し。ただ、米連邦公開市場委員会(FOMC)の政策をにらみ、過度なドル売りは抑制されそうだ。

欧州中銀(ECB)は前日の理事会で予想通り追加利下げに踏み切ったが、ハト派姿勢を弱める方針を示唆し、ユーロ買い先行。一方、米トランプ政権は6日、カナダとメキシコに対する関税引き上げの対象製品を4月まで延期を決めた。ただ、不確実性を嫌気したドル売りを招いた。この日の取引でユーロ・ドルは下げ渋り、ドル・円は軟調地合いに。本日アジア市場もその流れを受け継ぎ、ドル・円は147円台でなお弱含む展開となった。

この後の海外市場で焦点となる米雇用統計は、想定通り失業率と平均時給が前月から横ばい、非農業部門雇用者数は小幅増となればドル買い要因になりやすい。ただ、前日の新規失業保険申請件数など今週相次いだ雇用関連指標はおおむね弱く、景気後退の波及が示されればドル売り優勢に。トランプ政権の政策運営も不透明で、引き続きドルの下押し要因になりやすい。一方で、今月開催の連邦公開市場委員会(FOMC)を見極めようと、過度な売りは抑制されるとみる。

【今日の欧米市場の予定】
・19:00 ユーロ圏・10-12月期域内総生産確定値(改定値:前年比:+0.9%)
・22:30 米・2月非農業部門雇用者数(予想:前月比+16.0万人、1月:+14.3万人)
・22:30 米・2月失業率(予想:4.0%、1月:4.0%)
・22:30 米・2月平均時給(予想:前年比+4.1%、1月:+4.1%)
・22:30 加・2月失業率(予想:6.7%、1月:6.6%)


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