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半導体株には買い戻しが入りやすい

2024年12月02日 08:43 市況・概要

*08:43JST 半導体株には買い戻しが入りやすい  2日の日本株市場は、米株高が好感されるものの、為替市場での円高が重荷となり、こう着感の強い相場展開になりそうだ。11月29日の米国市場はNYダウが188ドル高、ナスダックは157ポイント高だった。トランプ次期米大統領の関税策を巡り、トランプ氏とカナダ、メキシコ首脳が建設的な対話をしたことが明らかになり、過度な警戒感が和らぐ形となった。また、感謝祭の翌日となるブラックフライデーで、小売店の割引セールなどに売上が過去最高規模に達するとの楽観的見方や、年末商戦に向けた期待も高まったことが相場全体を押し上げた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比130円高の38300円。円相場は1ドル149円60銭台で推移している。

 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、買い先行で始まりそうだ。ただし、米国市場は短縮取引だったため、インパクトは限られよう。日経225先物のナイトセッションは一時38460円まで買われる場面もみられたが、米国市場の取引終了後は閑散な取引のなかで軟化し、結局は大阪比10円安の38160円だった。一時200日線を捉える場面もみられたが同線が上値抵抗線として意識されており、その後は75日線での攻防だった。ただし、38000円水準での底堅さがみられていたため、同水準での押し目待ち狙いの買い意欲は強そうだ。

 一方で、円高が重荷となることで輸出関連などは売られやすいと考えられるが、足もとで低迷が目立つ半導体株については、29日の米国市場でエヌビディアなどが買われており、自律反発狙いの買いが入りやすいだろう。トランプ氏とカナダ、メキシコ首脳との対話によって関税リスクはやや和らぐ形となったことが売り方の買い戻しに向かわせそうである。また、為替にらみの展開になりそうだが、円高が一服してくるようだと、買い戻しの動きも強まることになりそうだ。

 先週末の日経平均は38000円水準での底堅さがみられたが、戻りも限られており、75日線(38207円)辺りで強弱感が対立していた。米国株高の流れから75日線を上回っての推移が続くようだと、先週の調整に対するリバランスの動きに向かわせやすいだろう。また、米国では休暇に入っている投資家もいるため、海外勢のフローは限られていると考えられる。個人投資家の資金はAI関連など、中小型株での値幅取り狙いのスタンスに向かわせそうだ。
<AK>

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