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KeyH Research Memo(8):要因は異なるが、主要事業はともに大幅減益となった

2024年09月11日 13:08 銘柄/投資戦略

*13:08JST KeyH Research Memo(8):要因は異なるが、主要事業はともに大幅減益となった ■KeyHolder<4712>の業績動向

2. セグメント別の業績動向
セグメント別では、総合エンターテインメント事業は売上収益7,045百万円(前年同期比19.1%増)、セグメント利益809百万円(同52.1%減)、映像制作事業は売上収益3,063百万円(同4.5%減)、セグメント利益75百万円(同43.9%減)、広告代理店事業は売上収益3,985百万円(同20.5%減)、セグメント利益66百万円(同49.7%減)となった。また、その他事業である不動産賃貸事業は、子会社化に先立ってトポスエンタープライズの投資不動産を取得したことで賃貸収入が加わり、売上収益が56百万円(同10.6%増)、セグメント利益が24百万円(同113.5%増)となった。

総合エンターテインメント事業のライブ・エンターテインメント部門では、主力のSKE48、乃木坂46、Novelbrightが積極的に活動したほか、2023年12月末でSKE48を卒業した江籠裕奈がソロ活動を開始、et-アンド-や若月佑美、生駒里奈、小栗有以などがドラマや各種イベント、情報番組への出演、アニメや企業とのタイアップなど活動の場を増やすなど好調に推移した。一方デジタル・コンテンツ部門では、子会社化したばかりの10ANTZで、売上収益の増加には寄与したものの一部コンテンツのユーザー数が減少、開発費などの増加もあって売上総利益率が低下したため、想定外の営業損失を計上することとなった。加えて、bijouxの事業活動に伴う先行費用の計上やコロナ補助金の減少などにより、事業全体の営業利益は前年同期比で大幅な減益となった。

映像制作事業では、主軸であるバラエティでレギュラー番組化が進んだほか、ドラマ・映画の製作や年始特番の受注など積極的に事業を展開した。また、プロの技術者が使用する機材レンタル事業やアナログ映像をデジタル化するデジタイズ事業の実績を着実に積み上げ、統合により映像編集作業を行うポストプロダクション事業を効率化し、制作スタッフの派遣事業も引き続き堅実に推進した。しかし、レギュラー番組増加による採算改善はあったものの、映像制作会社の厳しい環境を背景にスタッフ派遣の利益率が低下傾向になったことに加え、前年同期に設立したTOKYO ROCK STUDIOでドラマや海外大型案件に参画するための先行費用や海外大型案件の期ズレもあり、営業利益は前年同期比で大幅な減益となった。広告代理店事業の広告代理店部門では、セブン‐イレブン・ジャパンのセブンネットショッピングにおいて年間を通して様々な取り組みを実施したほか、主要クライアントとの取り組みが奏功して好採算案件の獲得が順調に推移した。しかし、デジタル広告部門で、主要クライアントであるメンズ脱毛業界における広告手法を含むコスト面が見直されたことを背景に需要が急減、大幅な減収減益となった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)


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