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欧米為替見通し: ドル・円は底堅い値動きか、日本の財政悪化懸念で根強い円売り

2025年12月30日 17:25 市況・概要

*17:25JST 欧米為替見通し: ドル・円は底堅い値動きか、日本の財政悪化懸念で根強い円売り 30日の欧米外為市場では、ドル・円は底堅い値動きを予想する。日銀の追加利上げ期待は続くものの、日本の財政悪化懸念を背景に円売りは根強い。一方、米連邦準備制度理事会(FRB)の来年の利下げ観測も、下値の堅さが意識されそうだ。

前日の海外市場は年末を控えた薄商いのなか、米金利安もドルの買戻しが強まり、ユーロ・ドルは1.1780ドル付近から1.17ドル半ばに失速。一方、日銀が公表した金融政策決定会合の「主な意見」で日銀の利上げ継続への思惑が高まった。ドル・円は156円前半に持ち直したものの、再び155円台に値を下げた。本日アジア市場で仲値にかけて国内勢のドル買いが強まったが、手がかりが乏しく、156円前半で上げ渋る展開となった。

この後の海外市場は年内の主要イベントが通過し手掛かりが乏しいなか、米長期金利が一段と低下すればドル買いは入りにくい。ただ、連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ観測が後退すれば、ドルの買戻しが進む可能性も。一方、日銀の早期利上げへの思惑は残るものの、日本の財政悪化懸念による円売りが底流にあり、円の一段高は限られそうだ。薄商いの中で小口のポジション調整が中心となり、下値の堅さが意識されれば下げは回避されそうだ。

【今日の欧米市場の予定】
・23:00 米:11月CS20都市住宅価格指数(予想:前年比+1.1%、10月:1.36%)
・23:45 米:12月MNIシカゴPMI(予想:39.8、11月:36.3)
・04:00 米:連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(12月開催分)

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