主要企業の決算発表が本格化するなか神経質な相場展開
*08:12JST 主要企業の決算発表が本格化するなか神経質な相場展開
29日の日本株市場は、買い先行で始まった後は、次第にこう着感が強まりやすい相場展開が意識されそうだ。26日の米国市場は、NYダウが60ドル高、ナスダックは55ポイント安だった。朝方発表された23年12月の個人消費支出(PCE)コア指数は、前年比で2.9%の上昇で市場予想(3.0%上昇)を下回り、伸びは21年3月以降で最小となった。消費が好調な中でもインフレの鈍化が確認された。前日引け後に発表した決算が失望されたインテルが大幅安となり、半導体株を中心にハイテク株の一部が連れ安。シカゴ日経225先物清算値は大阪比235円高の35915円、円相場は1ドル148円10銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行で始まることになりそうだ。
日経225先物はナイトセッションで一時36080円まで買われる場面が見られており、節目の36000円での攻防になりそうだ。主要企業の決算発表が本格化するなか、先週末に決算を発表した信越化<4063>はサプライズがなかった。主要企業の決算がコンセンサスを上回ってくるような状況がみられないと、神経質な相場展開に向かいそうである。
日経平均についても足もとの調整でボリンジャーバンドの+1σを下回ってきており、過熱感は和らいできたものの、+1σ水準での戻りの鈍さが意識されてくるようだと、持ち高調整の流れが強まる可能性がありそうだ。また、決算発表が本格化するなかで機関投資家は動きづらくなるため、短期筋の売買の影響を受けやすくなる。また、今週は指数インパクトの大きい値がさハイテク株の決算が予定されているほか、米国の大型テック株の決算が予定されていることもあり、結果を見極めたいところであろう。
物色は決算を手掛かりとした個別対応に向かいやすく、先週末の引け後に発表された企業では、インソース<6200>、アルゴグラフ<7595>、靜甲<6286>、シンシア<7782>、アジアパイル<5288>、UFHD<4235>、ミスミG<9962>などが注目されそうだ。その他、中小型株には相対的に出遅れ感が意識されていることもあり、短期的な値幅取り狙いに向かわせる可能性がありそうである。
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