日経平均は3日ぶりに反発、エヌビディア決算で買われるも上値重い
*12:02JST 日経平均は3日ぶりに反発、エヌビディア決算で買われるも上値重い
日経平均は3日ぶりに反発。前日比56.59円高(+0.15%)の38198.96円(出来高概算8億6000万株)で前場の取引を終えている。
26日の米国株式市場はまちまち。ダウ平均は188.04ドル安の43433.12ドル、ナスダックは48.87ポイント高の19075.26で取引を終了した。一部の小売り企業決算を好感し、寄り付き後、上昇。長期金利の低下も手伝い相場は続伸した。その後、トランプ大統領が政権発足後初の閣議で対欧州関税の発表を計画していることを明らかにし、経済やインフレに影響するとの懸念が強まり、相場は大きく売りに転じた。
終盤にかけ、半導体のエヌビディアの決算を期待した買いが支え、ナスダックは再びプラス圏を回復し、まちまちで終了。
なお、エヌビディアが発表した2024年11月-25年1月期決算は1株当たり利益が0.89ドルと市場予想を上回ったほか、25年2-4月期の売上高見通しは65%増の430億ドル前後とこちらも市場予想を上回った。
エヌビディア決算を受けて、東京市場は安心感が先行し買い優勢で取引を開始。
先物の買い戻しと見られる買いを受けて、日経平均は38369.96円まで上げ幅を広げる場面も見られたが、アドバンテスト<6857>が失速したことなどが嫌気されて前日比マイナス圏に突入するなど上値の重い展開となった。プライム市場の売買代金は2.1兆円ほどに留まっており、売買手控えムードは引き続き強い。
日経平均採用銘柄では、エヌビディア決算を受けて、ソシオネクスト<6526>、スクリーンHD<7735>、ディスコ<6146>など半導体株の一角は買われた。また、フジクラ<5803>、住友電工<5802>なども上昇。また、内田社長交代報道が伝わった日産自<
7201>も買い優勢となった。このほか、荏原製作所<6361>、カナデビア<7004>、JFEホールディングス<5411>、レゾナック<4004>なども買われた。
一方、創業家が目指していた非公開化が伊藤忠<8001>離脱によって仕切り直しとなったことで7&iHD<3382>は大幅下落となったほか、柏崎刈羽原発のテロ対策施設の完成が大幅に遅れると発表した東京電力HD<9501>も下落し昨年来安値を更新。このほか、エムスリー<2413>、JAL<9201>、ANAホールディングス<9202>、イオン<8267>、中外製薬<4519>などが下落した。
業種別では、非鉄金属、その他製品、卸売、鉄鋼、保険業などが買われた一方、小売、空運、精密機器、医薬品、不動産などがさえない。
注目のエヌビディア決算も起爆剤とならなかったことなどから、後場の東京市場は様子見ムードの強い展開が続きそうだ。積極的な買い材料に乏しいことから、為替が朝方につけた1ドル148円70銭水準まで円高ドル安が進めば、日経平均は37000円台突入の可能性もあろう。投資家のセンチメントは徐々に悪化していることで、一段安に警戒したい。
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