東洋ドライルーブ Research Memo(8):質疑応答(2)
*12:08JST 東洋ドライルーブ Research Memo(8):質疑応答(2)
東洋ドライルーブ<4976>
★質問者
御社では、2年から3年前に、特に自動車関係において加工賃収入に切り替えたと記憶しています。自動車関係は従来、7割から8割ほどあったと思いますが、現段階では5割ほどになっています。
この要因は、単純にシェアを落としているというより、光学製品の売上が上がったから、その分だけシェアが落ちているように見えるという理解でよいでしょうか? つまり、実際には自動車関係以外の新しいものに注力してきたことにより、自動車関係のシェアが抑制できていると認識してよいでしょうか?
全体の部材もあった時の売上と、今の加工賃収入に切り替えた売上について、考え方がかなり難しいと感じています。例えば、従来であればどれくらいの売上になっているかなどを教えていただけると想像しやすいです。
■東洋ドライループ 飯野
売上の収益認識基準の前と後で、ということになるかと思います。おっしゃるとおり、収益認識基準の前は、当社が仕入れたものが売り先が限定されていて自由に販売できない場合、仕入れと売上を相殺することとなりました。
手元に正確な資料はありませんが、仮に以前の会計基準であったら、おそらく自動車関連の売上高は倍以上になっていると思われます。自動車の売上は収益認識基準の影響で大きく下がりましたが、実質的な自動車の仕事の割合は以前の数値に近いものとなると思います。
★質問者
前の質問に関連しますが、自動車は有償支給が多いのでしょうか?
●東洋ドライループ 近藤
財務経理課長の近藤です。おっしゃるとおりです。光学関係には有償支給はほとんどありません。
★質問者
光学機器は無償支給なのですか? それとも、自由に売れるのでしょうか?
●東洋ドライループ 近藤
無償が多いです。
★質問者
光学機器で無償が多いのは、何か理由がありますか? 有償か無償かが、業界で分かれるのはなぜでしょうか?
▲東洋ドライループ 鈴木
取締役管理部長の鈴木です。商習慣が業界によって違うとしかお答えしようがありません。
自動車は、有償支給でサプライヤーに部品を渡して、買い戻します。電子機器や光学機器は、無償支給で部品を渡して、再び加工賃だけを精算します。それぞれの業界によって商習慣が違っていたわけです。
会計基準については、3年前だと思いますが、日本の会計基準を世界の会計基準に合わせていこうとする流れから、有償支給については仕入れ売上は立ててはいけないことから、すべてネットで加工賃だけを売上として計上することとなりました。
★質問者
有償と無償の実質的な一番の違いは、一時的な歩留まりリスクを負うか負わないかだと思います。そのような理解でよいでしょうか?
■東洋ドライループ 飯野
有償の場合は、購入した段階では私どもが管理しているわけですので、購入したものが例えば1万個あって、売る時に欠落していれば、私どもの責任になります。無償の場合にはそのようなことがなく、入ったものを加工して納めるだけというかたちになっています。
★質問者
商習慣の違いとは何でしょうか? 業界による商習慣の差は、歩留まりのレベルの差に由来しているわけではないのでしょうか?
■東洋ドライループ 飯野
歩留まりも一部あるかと思いますが、在庫管理なのかと私は理解しています。
▲東洋ドライループ 鈴木
経理的な面で一番影響が大きいのは、資金繰りです。有償の場合は、買ってまた売りますので、その分お金が動きます。無償の場合は動きませんので、その部分を経理的には非常に気にかけています。
★質問者
「その他の売上高構成比が増えていますが、どのような商材が、どのようなお客さまに伸びているのでしょうか?」というご質問です。
■東洋ドライループ 飯野
速乾性潤滑剤が、2割から3割ほど伸びています。速乾性潤滑剤は、部品をいただいて加工を受けるのでなく、材料そのものをお客さまに販売するかたちになっています。また、特に海外のお客さまから、「このようなこともできませんか?」というお話もかなりいただきます。いただいた中で、できるものを取り入れながら、ビジネスを展開しており、それがその他に入ってきています。
★質問者
「大分の土地を取得したのは、どのようなお客さまを見越したものでしょうか?」というご質問です。
■東洋ドライループ 飯野
新しい工場で、現在引き合いをいただいている約8割が自動車関係の仕事です。北九州にはトヨタ自動車、ダイハツ、日産自動車があります。また、マツダ関連の工場がやや南下してきて近くまで来ています。さらに、本田技研工業のバイクなど、そのあたりの仕事に主に取り込んでいこうと考えています。
以上をもちまして、東洋ドライブルーブ株式会社、2025年6月期第2四半期決算説明会を終了します。 本日はお忙しい中お集まりいただき、誠にありがとうございました。
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