日経平均は大幅反発、米インフレ収束期待でハイテクに買い戻し
*15:45JST 日経平均は大幅反発、米インフレ収束期待でハイテクに買い戻し
日経平均は大幅反発。12日の米株式市場でダウ平均は86.01ドル高と3日続伸、ナスダック総合指数も+1.15%と3日続伸。6月消費者物価指数(CPI)が予想以上に鈍化し、長期金利が大幅に低下するなかハイテク株を中心に買われた。一方、地区連銀経済報告(ベージュブック)で成長鈍化の見通しが明らかになると景気減速懸念からダウ平均は終盤にかけて上げ幅を縮小した。米株高を受けて日経平均は162.12円高の32106.05円からスタート。為替の円高が一段と進行していたことで直後に32000円を割り込む場面もあったが、切り返すとハイテク・グロース(成長)株を中心とした買い戻しが続き、前場の段階で上げ幅は400円を超えた。後場も中国・香港株や時間外取引の米株価指数先物の上昇を追い風に買いが続いたが、心理的な節目の32500円を前に上昇は一服。その後はもみ合いとなった。
大引けの日経平均は前日比475.40円高の32419.33円となった。東証プライム市場の売買高は11億9918万株、売買代金は3兆2829億円だった。セクターではサービス、電気機器、精密機器が上昇率上位に並んだ一方、水産・農林、保険、空運が下落率上位に並んだ。東証プライム市場の値上がり銘柄は全体の59%、対して値下がり銘柄は36%
だった。
個別では、レーザーテック<6920>、アドバンテスト<6857>、ルネサス<6723>の半導体株が大きく上昇し、ソシオネクスト<6526>は急伸。ソニーG<6758>はゲーム事業の研究開発への重点投資が報じられ大幅高。イビデン<4062>、村田製<6981>、TDK<6762>
などのハイテクのほか、三井物産<8031>、三菱商事<8058>、丸紅<8002>の商社、信越化学<4063>、住友鉱山<5713>の景気敏感株の一角なども高い。決算が好感されたサイゼリヤ<7581>や三協立山<5932>、第1四半期の売上状況が材料視された寿スピリッツ<2222>、自社株買い枠の拡大を発表したタナベコンサル<9644>、業績上方修正を発表したセラク<6199>などが急伸。ほか、東証プライム値上がり率上位にはMSOL<7033>、Appier<4180>、Sansan<4443>などグロース株が多くランクイン。リクルートHD<6098>は外資証券の目標株価引き上げも寄与した。
一方、前日に買われていた三菱UFJ<8306>、みずほFG<8411>、りそなHD<8308>の銀行が反落。為替の円高進行によりSUBARU<7270>、三菱自動車<7211>、マツダ<7261>など自動車も下落。前日ストップ高となったローソン<2651>や決算発表後に上昇が続いていた良品計画<7453>は大きく反落。今期減益見通しのインターアクション<7725>、第1四半期営業赤字のイオンファンタジー<4343>、第1四半期は上半期計画を超過も上方修正のなかったTSIHD<3608>のほか、業績上方修正も出尽くし感が先行したトレジャー・ファクトリー<3093>などが急落した。
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