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後場に注目すべき3つのポイント~半導体株弱いものの、売り一巡後は下げ渋る展開に

2024年01月04日 12:23 市況・概要

*12:23JST 後場に注目すべき3つのポイント~半導体株弱いものの、売り一巡後は下げ渋る展開に 4日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・日経平均は大幅続落、半導体株弱いものの、売り一巡後は下げ渋る展開に
・ドル・円は反発、日米金利差で
・値下り寄与トップは東京エレクトロン<8035>、同2位はアドバンテスト<6857>

■日経平均は大幅続落、半導体株弱いものの、売り一巡後は下げ渋る展開に

日経平均は大幅続落。前営業日比415.59円安(-1.24%)の33048.58円(出来高概算8億8000万株)で前場の取引を終えている。

3日の米国株式市場は下落。ダウ平均は284.85ドル安(-0.76%)の37430.19ドル、S&P500は38.02ポイント安(-0.80%)の4704.81ポイント、ナスダックは173.73ポイント安(-1.18%)の14592.21で取引を終了した。リッチモンド連銀のバーキン総裁が講演で、追加利上げの選択肢も依然あると言及したため早期の利下げ期待が後退し、寄り付き後、下落。長期金利の上昇でハイテクも売られ、相場を押し下げた。米連邦準備制度理事会(FRB)が公表した米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録でも、長期にわたり金融引き締め策を維持する方針が再確認されると、終盤にかけ下げ幅を拡大した。

大発会の東京市場は、米国株安や1月1日に発生した能登半島地震の影響などが嫌気されて、売り優勢でスタート。日経平均は前営業日比770円安まで下げ幅を拡大する場面が見られた。ただ、売り一巡後は、復旧・復興を見込んだ買いが建設株に入るなど、地震による相場への悪影響は一時的との見方から、日経平均は下げ幅を縮小。33000円台を回復して前場の取引を終えた。

日経平均採用銘柄では、ナスダックの下落などが影響して東エレク<8035>、アドバンテスト<6857>、レーザーテック<6920>、スクリーンHD<7735>、ルネサスエレクトロニクス<6723>など半導体関連の下げが目立ったほか、指数インパクトが大きいソフトバンクG<9984>、ファーストリテ<9983>も大幅下落。また、能登半島地震の影響で信越化<4063>も売られた。

一方、デンマークの海運大手マースク社が紅海とアデン湾を通過する全ての航行を一時停止すると発表したことから、日本郵船<9101>、商船三井<9104>、川崎汽船<9107>が急反発したほか、復旧・復興を見込んだ思惑買いが入ったことから、鹿島建設<1812>、大成建設<1801>、日立建機<6305>が上昇した。

セクターでは、電気機器、精密機器、その他製品、サービス業、機械などが下落した一方、海運業、鉱業、石油・石炭製品、建設業、鉄鋼などが上昇した。

後場の日経平均は25日移動平均線が位置する33150円水準でのもみ合い相場を想定する。為替市場では、1ドル143円台と大納会15時時点との比較では、2円ほど円安ドル高が進行していることから、トヨタ自<7203>、ホンダ<7267>など自動車株は強い。TOPIXが前場切り返す場面も見られたことから、しっかりのTOPIXにつられ、日経平均が下げ幅をじりじりと縮小し25日移動平均線水準で下げ渋る展開に期待したい。

■ドル・円は反発、日米金利差で

3日午前の東京市場でドル・円は反発。連休明けの東京株式市場で日経平均株価が大幅安となり、円買いが強まる場面もあった。ただ、米連邦準備制度理事会(FRB)の早期利下げ観測一服でややドル買いに振れ、日米金利差により143円半ばに戻した。

ここまでの取引レンジは、ドル・円は142円85銭から143円48銭、ユーロ・円は156円07銭から156円67銭、ユーロ・ドルは1.0916ドルから1.0927ドル。

■後場のチェック銘柄

・不動テトラ<1813>、三谷セキサン<5273>など、13銘柄がストップ高

※一時ストップ高(気配値)を含みます

・値下り寄与トップは東京エレクトロン<8035>、同2位はアドバンテスト<6857>

■経済指標・要人発言

【経済指標】

・中・12月財新サービス業PMI:52.9(予想:51.6、11月:51.5)

【要人発言】

・特になし

<国内>
・大発会

<海外>
特になし

<CS>

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