27日の米国市場ダイジェスト:NYダウは193ドル安、トランプ政権の関税を警戒
*08:14JST 27日の米国市場ダイジェスト:NYダウは193ドル安、トランプ政権の関税を警戒
■NY株式:NYダウは193ドル安、トランプ政権の関税を警戒
米国株式市場は下落。ダウ平均は193.62ドル安の43239.50ドル、ナスダックは530.84ポイント安の18544.42で取引を終了した。
半導体エヌビディアの決算を好感した買いに、寄り付き後、上昇。その後、連邦準備制度理事会(FRB)高官のタカ派発言や10-12月期国内総生産(GDP)価格指数改定値が予想外に上方修正されたためインフレ懸念が強まったほか、トランプ大統領がカナダやメキシコ、中国に対する関税を計画通り発動すると再表明したため警戒感が一段と強まり下落に転じた。ナスダックもエヌビディアがけん引し下落に転じ終盤にかけ相場は下げ幅を拡大し、終了。セクター別では保険や電気通信サービスが上昇した一方で、半導体・同製造装置が下落した。
ソフトウエアメーカーのスノーフレーク(SNOW)は第4四半期決算で、一株当たりの損失が予想以上に拡大したが顧客増で大幅増収となったほか、マイクロソフトとの提携強化でオープンAIモデルに直接アクセスを可能とすることで合意し見通しが強く、上昇。半導体のエヌビディア(NVDA)は第4四半期決算で内容が予想を上回り、見通しもほぼアナリスト予想に一致したが、弱い粗利益見通しが材料視され、売りに転じた。
クルーズ船を運営するノルウェージャンクルーズライン・ホールディングス(NCLH)は第4四半期決算で調整後の1株当たり利益が予想を上回ったが、弱い見通しが嫌気され、下落。パーソナルケア製品メーカーのバス&ボディワークス(BBWI)は通期の見通しが冴えず売られた。
PCメーカーのデル(DELL)は取引終了後に四半期決算を発表。1株当たり利益が予想を上回ったほか、増配を発表し、時間外取引で上昇している。
(Horiko Capital Management LLC)
■NY為替:ドル強含み、トランプ大統領の関税再表明でインフレ懸念強まる
27日のニューヨーク外為市場でドル・円は149円35銭まで弱含んだのち、150円16銭まで上昇し、149円81銭で引けた。米先週分新規失業保険申請件数が前週から予想以上に増加したためドル売りが優勢となった。同時に米10-12月期GDP価格指数改定値が予想外に上方修正されたほか、トランプ米大統領が対メキシコ、カナダの関税や対中の追加関税を来週発動すると再表明したためインフレ懸念に長期金利上昇に伴うドル買いが再開した。
ユーロ・ドルは1.0493ドルまで上昇後、1.0397ドルまで下落し、1.0398ドルで引けた。トランプ政権による対欧州連合(EU)の関税の思惑が引き続きユーロ売り圧力となった。ユーロ・円は156円86銭から155円69銭まで下落。ポンド・ドルは1.2687ドルへ上昇後、1.2598ドルまで下落した。ドル・スイスは0.8966フランへ弱含んだのち、0.9006フランまで上昇した。
■NY原油:大幅反発で70.35ドル、70ドル台に戻す
NY原油先物4月限は大幅反発(NYMEX原油4月限終値:70.35 ↑1.73)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物4月限は、前営業日比+1.73ドル(+2.52%)の70.35ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは68.61ドル-70.54ドル。メキシコ、カナダからの輸入に対する関税賦課を意識した買いが観測された。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 44.12ドル +0.18ドル(+0.40%)
モルガン・スタンレー(MS) 129.24ドル -1.81ドル(-1.38%)
ゴールドマン・サックス(GS)608.00ドル -9.77ドル(-1.58%)
インテル(INTC) 23.09ドル -0.43ドル(-1.82%)
アップル(AAPL) 237.30ドル -3.06ドル(-1.27%)
アルファベット(GOOG) 170.21ドル -4.49ドル(-2.57%)
メタ(META) 658.24ドル -15.46ドル(-2.29%)
キャタピラー(CAT) 340.00ドル -2.58ドル(-0.75%)
アルコア(AA) 33.43ドル -0.24ドル(-0.71%)
ウォルマート(WMT) 96.79ドル +0.59ドル(+0.61%)
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