フィスコニュース

NexTone:今期の大幅増益予想の達成確度が高まる、株価は反転上昇へ

2025年02月27日 09:52 銘柄/投資戦略

*09:52JST NexTone:今期の大幅増益予想の達成確度が高まる、株価は反転上昇へ 著作権管理事業、デジタルコンテンツディストリビューション(DD)事業、音楽配信事業等を展開するNexTone<7094>は2月7日、2025年3月期第3四半期決算を発表している。累計の売上高は前年同期比63.0%増の14,252百万円、営業利益は同13.4%増の581百万円となった。連結子会社化したレコチョクが加わったことで大幅増収となり、営業利益についてもレコチョクグループにおける先行投資を継続しつつ、既存事業の拡大で増益に転じた。レコチョク及びエッグスが加算されたことで、取扱原盤数は前年同期比+25.5万の142.4万原盤、管理楽曲数は同+15.4万の64.4万曲と大幅に増加しているが、特殊要因がなくも増加を維持しているようだ。通期では、売上高で前期比48.9%増の20,000百万円、営業利益で同54.1%増の1,000百万円が見込まれている。最終四半期偏重の業績予想となっており、足もとまでは利益面で、ほぼ計画通りの推移となっている。

最終四半期偏重となる今期業績予想の達成確度に対する懸念が株価の上値を押さえていたと想定されるだけに、その懸念が払しょくされれば、株価は上への動きを想定し得る。

なお、著作権ビジネスを専門に扱う類似上場会社は存在せず、業界はJASRACとの2社寡占状態となっている。24年3月期実績における著作権使用料徴収額はJASRACが1371.6億円、同社が115.5億円、同期の市場規模1487億円においてJASRACが92.2%、同社が7.8%のシェアを占める。JASRACと比較して同社は、権利者との契約形態が委託契約となっており、権利者の意向を最大限取り入れた柔軟な管理ができる。

そのほか、中期業績計画を開示しており、2桁増収増益基調が続く見通しで、2027年3月期には売上高27,000百万円、営業利益率8.9%、営業利益2,400百万円、将来的にはプライム市場上場を目指している。「純資産50億円以上」については、既にプライム市場上場基準を充足している。同社は2024年4月1日付でJASRACからの移管により、女性アイドルグループの楽曲の一部を管理開始しており、引き続きアイドル楽曲の新規管理受託、移管に向けた営業を強化していく。また、未参入のカラオケ演奏管理においても、関係各所に働きかけを行い、カラオケ参入の実現を目指す。さらに、著作権管理事業とDD事業を軸とした安定事業の継続成長に加え、成長ドライバーとしてキャスティングやエージェント(インディーズ活動支援)等の業務支援を行うビジネスサポート事業に注力して、強力で総合的な「オンリーワン・エージェント」を目指す。長期目標として音楽著作権管理市場で市場シェア50%を掲げる同社の持続的な成長には注目しておきたい。

<NH>

フィスコニュース


一覧へ