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前場に注目すべき3つのポイント~配当志向の物色が強まる可能性~

2025年03月24日 08:37 市況・概要

*08:37JST 前場に注目すべき3つのポイント~配当志向の物色が強まる可能性~ 24日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。


■配当志向の物色が強まる可能性
■ヤマトHD、25/3上方修正 純利益 360億円←180億円
■前場の注目材料:三菱電機、米に共創拠点、循環型デジタル戦略加速


■配当志向の物色が強まる可能性

24日の日本株市場は、やや売り先行で始まり、その後は底堅さが意識される相場展開が見込まれる。21日の米国市場は、NYダウが32ドル高、ナスダックは92ポイント高だった。シカゴ連銀のグールズビー総裁が関税によるインフレへの影響を「一過性」と繰り返したため、米連邦準備理事会(FRB)の対応の遅れを警戒した売りに加えて、株価指数の先物やオプションなどの清算日によるテクニカルな売りが目立った。ただし、トランプ大統領が会見で、相互関税を巡り「柔軟性がある」と述べたため、警戒感が和らぐなかで上昇に転じた。シカゴ日経225先物は大阪比45円安の37355円。円相場は1ドル=149円60銭台で推移している。

日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや売り先行で始まることになりそうだ。米国市場ではマイクロン・テクノロジーが急落しており、半導体SOXは下落した。足もとで不安定な値動きが続いているアドバンテスト<6857>など指数インパクトの大きい値がさハイテク株の重荷となる可能性がありそうだ。一方で、ボーイングはトランプ大統領が次世代戦闘機の製造契約を結んだことが材料視されて買われており、防衛関連株への手掛かり材料になりそうだ。

また、トランプ政権は4月2日から貿易相手国に同水準の関税を課す「相互関税」などを導入する意向を示しているが、トランプ大統領は柔軟性があるとの見解を示したほか、当局者の話として、一部の国・地域は除外される見込みと報じられている。過度な警戒感が和らぐ可能性があるなか、押し目待ち狙いの買いは入りやすいだろう。

物色についてはハイテク株の底堅さを見極めつつ、押し目狙いのスタンス。防衛関連株のほか、3月期末接近により、配当志向の物色が強まる可能性があり、バリュー株物色が中心になりそうだ。また、足もとではNT倍率(日経平均÷TOPIX)が低下傾向を強めており、先週末には13.4倍と2020年4月以来の水準まで下げている。ハイテク株の不安定な値動きが続くようだと、TOPIX型への資金シフトが一段と強まる可能性がありそうだ。


■ヤマトHD、25/3上方修正 純利益 360億円←180億円

ヤマトHD<9064>は2025年3月期業績予想の修正を発表。当期純利益を180億円から360億円に上方修正した。バランスシートのマネジメント強化の一環として、固定資産の譲渡・賃借(セール・アンド・リースバック)を実施することを決議。固定資産の譲渡に伴い、固定資産売却益242億円を特別利益に計上する予定。


■前場の注目材料

・NYダウは上昇(41985.35、+32.03)
・ナスダック総合指数は上昇(17784.05、+92.42)
・VIX指数は低下(19.28、-0.52)
・為替相場は円安・ドル高(149.30-40)
・米原油先物は上昇(68.28、+0.21)
・活発な自社株買い
・東証による企業価値向上の要請


・三菱電機<6503>米に共創拠点、循環型デジタル戦略加速
・ダイヘン<6622>自律移動ロボの戦略機、業界最小水準の正方形形状
・T&DHD<8795>独生保に1200億円出資、クローズドブック攻勢
・三井物産<8031>ブラジル農地237億円で売却、リース事業解散
・スズキ<7269>25日まで一部工場停止、中央発條の爆発事故影響
・三菱自<7211>鴻海と協業、EVで中国勢に対抗
・TDK<6762>TDKラムダ、7月から交流安定化電源の量産開始、最小クラス実現
・TOWA<6315>次世代広帯域メモリー向けパッケージ技術確立、8月にも装置投入
・住友化学<4005>新中計起点に成長、農薬・電子材で海外狙う
・エア・ウォーター<4088>神戸に歯髄幹細胞の研究拠点、再生医療強化
・岩谷産業<8088>水素船、万博で発信、披露式典
・コスモエネルギーHD<5021>CO2資源化研究所とCO2からエタノール製造、水素細菌を活


☆前場のイベントスケジュール
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